
秋の味覚の代表といえばやはりきのこ。今では一年中通して手に入りますが、この時期ならでは旬の味を楽しみたいものです。ふだんは脇役の食材ですが、実は栄養素もうまみも豊富で、なくてはならない食材なのです。

きのこは、倒木や切り株などによく発生することから「木の子」と呼ぶようになったといわれています。きのこは植物ではなく、菌類に属しており胞子で繁殖します。細胞に葉緑素がないために自力で生育することができず、樹木や落ち葉などに菌糸を張りめぐらせ栄養源としています。
その種類は日本だけでも4000〜5000といわれていますが、正確な数字はわかっていません。それだけ種類も多く、食用できるものから毒をもつものまで非常に多くの種類が存在しています。
きのこは、樹木の倒木や落ち葉などを分解して栄養源とする「腐生性(ふせいせい)」と、生きた樹木の根と共生関係を保ちながら生育する「菌根性(きんこんせい)」に大別されます。
腐生性きのこには、しいたけ、なめこ、えのきたけ、ぶなしめじなどがあり、菌根性きのこにはまつたけ、ほんしめじなどがあります。現在、市場で売られている人口栽培のきのこは、腐生性きのこで、菌根性のまつたけなどの人口栽培はまだ実用化されていません。ですからまだまだ高価なのですね。

きのこの食用としての歴史は古く、古代ローマ時代からさまざまな料理があったことがわかっています。日本でも「万葉集」や「古今和歌集」にも登場するなど、昔から秋の味覚として親しまれてきました。店頭でよく見かけるきのこには下記のような種類があります。
◎しいたけ
日本ではもっともよく知られるきのこのひとつで、おもに日本、中国、韓国で栽培されています。うまみ成分を多く含むので、出汁をとるのにも使われます。保存性を向上させた干ししいたけは、乾燥させることで旨みがさらに凝縮されて、煮物などに使われます。
◎まつたけ
独特の高い香りと歯ごたえで珍重される希少なきのこです。人口栽培が難しく実用化にはいたっていないため、国産ものは非常に高価で、スーパーなどの店頭では輸入物がほとんどになっています。まつたけは香りの高さが特徴で、土瓶蒸しやまつたけご飯など香りを生かした料理に使われます。
◎まいたけ
香りも強く、独特の歯ごたえがあり、とても濃厚な出汁のでるきのこです。現在は人口栽培ができることで価格も手ごろで使いやすい食材です。味が強く、加熱しても歯ごたえがあるので、鍋料理に向いています。秋田のきりたんぽには欠かせない食材です。
◎ぶなしめじ
本来しめじといえば「ほんしめじ」のことを指しますが、栽培が困難でほとんど流通しない高級品となっています。一般にしめじとして売られているきのこは「ぶなしめじ」です。人口栽培に成功したため食用きのことして広く流通しています。味に癖がなく歯ごたえを楽しめる食材としてどんな料理にもあいます。
◎マッシュルーム
世界でもっとも多く栽培されているきのこで、日本名ではつくりたけともいいます。一般にはホワイトとブラウンが有名で、うまみ成分のグアニル酸がとても豊富に含まれていて、味が濃く、さまざまな料理で活用されます。また最近ではジャンボマッシュルームという直径15cm以上の大きなものも人気になっています。
◎エリンギ
イタリアやフランスなどの地中海地方を中心としたきのこで、日本には1990年代以降に人口栽培のものが広まるようになりました。歯ごたえの良さが特徴ですが、香りは乏しいので、ソテーやスープの具材として使われることが増えています。価格も安く、手軽に使えることから、日本でも今ではすっかり人気の食材です。

きのこは低カロリー食品の代表格でヘルシーな食材としておなじみですが、カロリーが低いからといって、栄養素が含まれていないわけではありません。ビタミンDやBなどのビタミン類や、カリウムなどのミネラル類が含まれ、食物繊維も豊富で、美容にも健康にもとてもよい食材です。
きのこのうまみ成分の多くは加熱により増えるので、きのこを生で食べてもうまみを感じられません。加熱して食べたほうが旨みが増しておいしくなります。
また洗うときは汚れを落とす程度にさっと洗います。洗いすぎると水っぽくなったり栄養や旨みが失われるため、洗いすぎないことが肝心です。煮込み料理や鍋のように煮汁まで食べられる調理は、栄養分をくまなくとれておすすめです。
シャトルシェフならば、食材をじっくりと調理するので、食材のうまみを引き出します。たとえば野菜ときのこをたっぷり入れたスープなど、素材が持つ本来の味をじっくりと楽しむことができます。しかも栄養価も高く、低カロリーでヘルシー。シャトルシェフでぜひきのこを使った料理を楽しんでください。