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Talk & Talk

マイボトルホルダー

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商品企画課 樋田さん

マイボトルを身に付け、持ち歩いて使うというライフスタイルの提案です。

マイボトルホルダー「RDX-001」

「マイボトルホルダーは今までにない新しいジャンルの製品ですが、この製品ができあがったきっかけを教えてください。」

樋田: 実はいちばんはじめはペットボトルを持ち運ぶ製品として企画をスタートしたのです。しかしケータイマグの軽量化が進んできたこともあって、もっとケータイマグを持ち運ぶ機会を増やしたい、マグを持ち歩いて使うライフスタイルを提案したいと思い、企画を変更しました。

そして、サーモスのケータイマグなら、どんなサイズでもきちんと入れて持ち運びできる製品が出来上がりました。結果的には、ケータイマグだけでなく、当初企画していたペットボトルも入るというおまけもつきました。

「マグを持ち運ぶバッグとしてウエストバッグという形を選んだのはなぜですか?」

ウエストバッグだから両手があいて
ウォーキング時に便利です

樋田: 用途を考えたときに、まず最初にウォーキングやランニングが思い浮かびました。ウォーキングやランニング用の製品というのはすでに市場にたくさんあるので、それらを参考にしつつ、ケータイマグを運ぶためにはどうなっているのが一番いいのか、いちばん使いやすい形状はどのような形かをいろいろ検討しました。

とくにウォーキングをされている方に使っていただきたいと思い、ウォーキング時にはどんな機能があると便利なのかを考えました。

「たとえばどんなところですか?」

樋田: 他社の製品とのいちばんの違いは扇形形状です。この形状にすることで体によりフィットするようになっています(画像1)。実際にこの形に決まるまでには、扇形のカーブがどれくらいだと体にフィットするのかといったテストを行い、「このカーブを10ミリつめて」といった細かい調整を何度も繰り返しました。さらに扇形にしたことでウエストへの装着だけでなく、ショルダーに斜めがけにしたときにも体にフィットするようになったのです。

(画像1)体にフィットするようにこの扇形のカーブの形状を微調整していきました

またウォーキングをする際にはサイフや携帯電話などを持ち歩く方が多いので、それらが入りやすいようにポケット部分にはマチを入れて、より多くのものが入りやすいように工夫しています。ポケットのファスナーもほこりなどが入りにくいアウトドア仕様のつくりを採用しています(画像2)。

(画像2)マチがついて収納力の高いポケットやほこりの入りにくいファスナーを採用しました

「このカラーリングもウォーキングを意識しているのですか?」

樋田: ジョギングと違って、ウォーキングは私服に近い服装で行われています。ですからあまりスポーツテイストにならず、普段着に合うような色と質感をセレクトしました(画像3)。

(画像3)普段着に合わせやすいようにオレンジ、カーキ、ダークグリーンの3色を用意しました

ウォーキングはどちらかというとシニアの方が多いのですが、かといってあまり地味にならず、若い方にも使っていただける色ということでずいぶん悩みました。ジーンズなどにも合うように、ファッションとしての側面も意識しました。

そのうえで、夜間のウォーキングの安全性のために、ライトの光が反射する反射プリントも取り入れています(画像4)。

(画像4)暗くなったときにライトの光が反射するプリントをつけて安全性にも配慮しています

「製品化するまでにいちばん苦労したのはどんな点ですか?」

樋田: ケータイマグを入れる部分の構造ですね。小さいマグも大きいマグも入るようにしなければなりませんし、ウォーキングの最中に抜け落ちても困ります。また歩いたり、ちょっと走ったりするに大きく揺れないようにしなくてはなりません。そうしたさまざまな条件を検討して使用する生地やマグを入れる部分の構造を考えました(画像5)。

(画像5)直径の異なるサイズのマグをいれてもぴったりするように伸縮性のある素材を採用しています

マグの径の違いは伸縮性のある生地を使うことで横幅を調整できるようにしましたが、もっとも苦労したのが口元の処理です。大きいマグにあわせて上を閉じるだけの方式では、小さいマグを入れたときにマグが中で動いてしまいます。悩んだ末にたどり着いたのが、口元を閉めると同時に丈も縮まる現在の方式です。大きいボトルなら口元だけがしまり、小さいボトルを入れたときには丈も一緒に縮まるので、中でマグが上下に動かずしっかり固定できます(画像6)。

(画像6)いちばん苦労した口元の構造は、大きなマグでも小さなマグでもしっかり固定される仕組みです

「なるほどよくできた仕組みですね。こういうのはデザイナさんと相談しながら作り上げていくのですか?」

樋田: はじめにデザイナーさんからデザイン画がくるのですが、そのデザイン画を参考に自分で手縫いでサンプルを作ってみました。それをベースにいろいろ検討してみて、工場のほうに「こんなふうに作って欲しい」と相談をしました(画像7)。

(画像7)デザイナーとのやりとりで作成したデザイン画からいろいろな検討を重ねてサンプルを作成しました

試作品はけっこう何度も作りましたね。とくに体にあわせるフィット感は重要ですので、体の小さい女性から大柄な男性、よくスポーツをする方など、いろいろな体型の方に実際につけてもらってサイズを調整しています。

樋田: たとえばマグを入れる部分も、これ以上下にあるとおしりに当たってしまいますし、上に出し過ぎると背中に当たるということがあるので、このあたりのバランスをとるのが難しかったですね。またマグを入れる部分の角度もいろいろ微調整しています。縦にしすぎるとスペースをとるだけでなく、ウォーキングなど動いているときにマグの中で液面が揺れるのが伝わってきて違和感がでるんです。そういった着用感などは、実際にマグを入れて使ってもらったモニターの方の意見を吸い上げて反映しています。

マグを入れる部分の位置や角度にも徹底的にこだわって、ちょうどいいバランスを探しました

「ほかにもこだわった部分などはありますか?」

樋田: 体に着用するものですから、使われる方の負担が少ないようなつくりを目指しました。容量600mlのマグにドリンクを入れるとけっこう重いので、そうした点も考慮しています。

(画像8)バックルの下に生地を入れて、バックルが直接体にあたって痛くならないように配慮しました

たとえば一般的なウエストバッグだと、バッグ部分以外はストラップになっていることが多いのですが、この製品は体に直接バックルが当たらないように、バックルの下に生地を入れて、体をカバーするように工夫しています(画像8)。そうすることで、容量の大きいマグを入れても、バックルが当たって体が痛くなるのを防ぐことができますし、ウエストバッグとしての着用感を充実させることができました。

「最後にこの製品をどんなふうに使っていただきたいかをお願いします」

樋田: サーモスでは水分補給の大切さ、水分補給時の適切な温度について紹介し、ふだんからマイボトルを持ち歩くライフスタイルを提案しています。最近では通勤時などに持ち歩いていただく方も増えてきましたが、休日にも気軽に持ち歩いていただきたいと思っています。そのためのアイテムのひとつとしてマイボトルホルダーを開発しました。

野外フェスや釣りなどのアウトドアシーンでも大活躍します

ウォーキング時の水分補給に最適の商品ですが、それにこだわることなくさまざまな用途で使っていただけると期待しています。たとえば若い方なら野外フェスなど、手に荷物を持ちたくないときに便利ですし、釣りなどのアウトドアでの活動や家庭菜園やガーデニングのときなどにも役立つと思います。オン・オフ問わず、いろいろなシーンでぜひケータイマグを持ち歩いてみてください。