THERMOS

Talk & Talk

お客様とサーモスの
絆を結ぶ。

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お客様相談室 渡邊さん

小売りやサービス業と違い、製造業者とお客様との対話は、ものいわぬ製品を通じて行われることがほとんだ。しかし、時には人と人とのコミュニケーションが発生することもある。それが、お客様相談室。時にはお客様から、厳しい言葉をいただくことも少なくないこの窓口には、それでも新たな絆を構築しようと、真摯な努力を続けるスタッフの存在がある。

約20名の自社スタッフで、お客様からのご相談に対応。

サーモスのお客様相談室は、新潟事業所の一角に置かれている。最近では合理化に伴い、カスタマーセンターなどの業務を外注化する企業も増えているが、お客様との関係を重視するサーモスでは、ここに20名ほどの自社スタッフを配置し、電話やメールで寄せられるご相談などに日々対応している。インカムをつけ、忙しそうに電話を受ける渡邊倫子も、入社以来ここで働くスタッフの一人だ。

お客様の真意を読み取るコミュニケーション。

今ではそつなくお客様と会話できる渡邊も、入社した当時は戸惑うことが少なくなかった。その頃を思い出し、渡邊は話す。「最初は驚かされました。お客様は、私たちメーカーの人間が想像もつかないようなご相談を寄せられることもありますから。しかしそのうち、自分の価値観や経験で判断したり、先入観を持ってお話をしたりしてはいけないということがわかり、まずお客様を受け入れることを第一に考えるようになりました」

相談内容も人それぞれなら、話し方も人それぞれだ。渡邊はいう。「お話の得意なお客様ばかりではありません。いいたいことを直球で話される方、変化球で来られる方などいろいろです。お客様が本当に訴えたいことは何か、言葉の背景や裏側まで聞き出さないといけません。そのためにも、お客様にはなるべくたくさんお話していただけるよう、配慮しています」お客様との対話は、長い場合1時間にも及ぶことがあるという。

サーモスのファンをつくる、取り戻す。

渡邊は、お客様相談室の意味をこう捉えている。「お客様相談室というのは、サーモスとお客様との架け橋ですから、企業の将来にとってとても大切な役割を果たしているところだと思うんです」たとえば、万一製品に問題があった場合、お客様の被害は金銭的なものにとどまらない。多くの製品からサーモスを選んだ、自らの選択眼と期待まで裏切られるわけで、心にも大きな痛手を負う。「商品を交換するだけで満足される方ばかりではありません。お客様のがっかりした気持ちを汲み取って差し上げないと、本当の意味で満足していただくことはできないと思います」そう渡邊は断言する。

本来あってはならないことだが、ゼロにするのも難しいクレーム。渡邊たちの丁寧な対応は、お客様の信頼を回復する上で、きわめて重要なものだ。「最初はお怒りだったのが、『ちゃんと対応してくれたのでまた買います』、『友だちにも勧めます』などといっていただけると、失いかけていたファンを取り戻すことができたと、本当に嬉しく思えます」そんな渡邊の元には、ご相談を寄せられたお客様から、お礼の手紙が届くこともある。「字を書き始めたばかりのお子様から、ありがとうと書かれたカードをいただいたこともありました。今も引き出しの中に大切に保管しています」と、嬉しそうに渡邊はいった。

お客様相談室がある新潟事業所

最高のチームで、仕事に取り組む。

そんな渡邊も、今から3年前、お客様相談室のスタッフをまとめる役に抜擢された。「私は中途入社ということもあって、この仕事が私より長い方もいらっしゃいますし、どうすればいいか最初は悩みました」そこで渡邊は、自分が人にやってほしいことを、自分から率先してやるように心がけていったという。渡邊を見て周囲も動いてくれた。「皆が積極的に協力してくれて助かりました。私は本当に、メンバーに恵まれたまとめ役だと思っています」

お客様相談室といっても、単なるコールセンターとは異なり、電話を受けるだけが仕事ではない。お客様から届いた製品を検査に回したり、報告書を上げたり、業務は山のようにある。一連の仕事をこなしながら、丁寧に電話対応するには、こうしたスタッフ相互の連携が欠かせない。気づいた誰かが声をかけ、忙しい人に協力する。その明るい雰囲気は、自然とお客様にも伝わっていくに違いない。

厳しい言葉も、喜びの言葉も伝えたい。

仲間に恵まれ、順調に仕事に取り組む渡邊に、今後の目標を聞いてみた。「お客様からはクレーム以外のご意見、ご要望もいただき、報告書として上げているのですが、その中には、私から見て重要なものもたくさんあります。そういった貴重な情報を、社員すべてが共有できるようになればと考えています」もうひとつは、お客様からのお褒めの言葉。「製品のいいところは、なかなか伺うことができないので、お客様との会話の中で、できるだけ聞き出すようにしています。そういう情報は、皆の励みになりますからもっと社内に伝えていきたいですね」さらに強く、お客様と社員一人ひとりを結びつけるために、渡邊らスタッフの活躍はこれからも続く。