
サーモス創立の1904年から100年余り。
世界各地で実施した広告もブランドの歴史と同じように100年以上の歴史があります、
これらの広告からはその時々の著名人や世界情勢、世相など様々なことが読み取れ、非常に興味深いものです。
今回は1909年の11月に実施したクリスマスキャンペーン広告にスポットを当てます。
この広告は全米を巡回していた宣伝車「サーモス号」をモチーフに当時の著名な政治家、
冒険家など、サーモス製品の愛用者達をコラージュ的に表現しました。
1909年当時の第27代合衆国大統領のウイリアム・タフトを始めとし、
日本でもお馴染みの26代大統領のセオドア・ルーズベルトもホワイトハウスで愛用していたと記録されています。
1900年代は極点探検も過熱しており、北極点到達を競ったピアリーとクック、
壮絶な南極探検から生還したシャクルトンもサーモスボトルを使用してます。
また、20世紀初頭は大空への憧れも強く、
ライト兄弟や飛行船で有名なツェペリン伯爵を登場させています。
1909年は日本の元号では明治42年。明治文化の熟成も更に進んでおり、ちまたでは「ハイカラ」が流行語になっていました。
ちなみに作家の太宰治氏や松本清張氏はこの年に生まれています。
当時のアメリカでもドライブ、気球、ヨット、ゴルフ、探検、その他のアウトドアスポーツなど、
最新のレジャーが流行しつつあることを広告で表現しています。
魔法びんに焦点を当てると、当時の製品(もちろんガラス製)は酸化銀、銅、ニッケル、砲金、マホガニー、
ウオールナットなど用途に応じて様々なパーツに贅を尽くしています。
また、本革製のカバーは豚革やモロッコ革(ヤギのなめし革)を使い、
豊富なカラーバリエーションとロンドンの加工職人に作らせていたことがアピールポイントでした。
20世紀は戦争の世紀でもあったわけですが、サーモスは戦地でも数多く使われています。
広告の歴史にも当時の世相が反映されており、そのあたりも今後は探ってみたいと思います。