岩手県岩泉町 山地酪農
山地酪農
牧原さんのインタビュー
岩手県岩泉町。北上山地に広がる自然豊かなこの土地では、平らな牧草地ではなく、山の地形を活かした『山地酪農』という方法で酪農が営まれています。365日、牛を自由に放牧する、まさに“牛まかせ”スタイル。サーモスはこの酪農を30年近く営む「なかほら牧場」にお邪魔し、牧場長・牧原 亨さんにお話をうかがいました。

岩手県岩泉町
山地酪農
牧原 亨さん
岩手県岩泉町。北上山地に広がる自然豊かな土地。ここで、平らな牧草地ではなく、山の地形を活かした『山地酪農』という方法で酪農が営まれています。365日、牛を自由に放牧する、まさに“牛まかせ”スタイル。搾乳舎はありますが、いわゆる牛舎はありません。サーモスはこの酪農を40年近く営む「なかほら牧場」にお邪魔し、牧場長の牧原 亨さんにお話をうかがいました。


すべては、牛のため、山のため。
なかほら牧場という名前は、創設者で初代牧場長の中洞 正さんに由来します。日本の国土の約60%は山林。その山の中に牛を放し、自然のまま飼うことで、草木もまた自然本来の形で保全されていく。今でこそSDGsという言葉が注目されていますが、この牧場は40年近く前から循環型の酪農に取り組んできました。その志を受け継いで、昨年、牧原さんが2代目牧場長に就任。牧場をもっと大きくしたいという考えはなく、牛たちが幸せに過ごせる環境を常に一番大事にしているそうです。

人と同じように、個を尊重する。
朝6時。まず行うのは「牛追い」と呼ばれる作業。牛乳をしぼるために、山にいる牛たちを搾乳舎へ連れていくのです。のんびり屋であまり動かない牛もいれば、寄り道しがちな牛も。ストレスを与えないためにも、無理に急かしたりはしません。牧原さん曰く、その牛がどうしたいのかをじっと観察し、“牛の答え”を聞き出すそうです。素人には到底分からない感覚ですが、接し方は「人に対するのと同じ」なのだとか。こういう生き物だからとひと括りにしたり、きっとこう考えていると決めつけたりせず、きちんと対話して歩み寄ること。一人ひとり向き合うように、違いを見ながら接してやらないと。そう言いながら愛おしそうに牛を撫でる姿がとても印象的でした。

極寒のなかを、牛のリズムで。
冬場の牛追いはとても過酷な作業です。気温はマイナス20度近くにまで下がることも。けれど、寒いからといって人間だけがぬくぬくしている訳にはいきません。悪天候のときこそ、いつも以上に牛の状態に敏感でいることが大事なのです。段々と指先の感覚がなくなるなか、牛の歩幅に合わせて一歩ずつ。厳しい寒さに耐えられるのは、牛が好きだから、に尽きるそうです。

受け継がれてゆく愛情。
牧場に足を運んでくれた人から、ここの牛はなんだか幸せそう、と言われるのが一番嬉しい。そういう環境をこれからもずっと残るものにしたい。冷えた体をホットコーヒーで温めながら、少しずつその想いを語る牧原さん。なぜ牛が好きなのか尋ねてみたところ、やはりそれも「人と同じ」で、理由を聞かれても好きだからとしか言えない、とのこと。牛への深い愛情がひしひしと伝わり、こちらまで温かい気持ちになりました。

サーモスの
真空断熱ケータイマグ
サーモスの真空断熱ケータイマグ
牧原さんがCMの中で使用していた真空断熱ケータイマグは、“JOR-500 ダークネイビー(DNVY)”。やさしい口当たりの飲み口で、温かいものも飲みやすく、またフタを90℃回すだけでクイックオープンできる使いやすさが好評です。真空断熱ケータイマグの詳細は、こちらへ。