vol.3
フレッシュランチ

使用時の使い勝手がとても重要なので、
細かいことまで考えています。

マーケティング室/商品企画課近 聖子さん

――― フレッシュランチは、あたたかいまま保温する弁当箱ではなくて、あたたかくならないお弁当箱なんですね。

近: 真空断熱のランチジャーは、お弁当をあたたかいまま保温できるもので、秋から春先くらいまでの寒い季節に多く使われています。

でもお弁当というのは一年中食べられているもので、暑い季節にはお弁当が傷みやすくなって心配だというお客様の声を多くいただいていました。そこで弊社の断熱技術と、ステンレスの加工技術を生かして、暑いときでも安心して使えるお弁当箱を作りたいというのが開発を始めたきっかけです。

――― 断熱技術というのはこのお弁当箱にあるのですか?

近: いえ、ポーチが断熱構造になっています。断熱に関しては今までにソフトクーラーなどで培った技術がありましたので、その技術を生かしました。

そしてお弁当箱は、衛生的で、色移りやにおい移りがしないというステンレスの特性を生かしたものになっています。

――― なるほど、たしかにステンレスだと洗いやすいし衛生的ですね。この製品は新しいモデルということですが、どのあたりが変わっているのですか?

近: このモデルは2代目になるのですが、前モデルを開発したときに比べて、ステンレスの加工技術も進歩しており、形状が大きく変わっています。

たとえばこの角の丸みですが、新しいモデルは角ばった形状になっています。この方がおかずも詰めやすく、またバッグにも入れやすくなります。

  • 新モデルは中央に切れ込みとバンド止め

  • 前のモデルは簡単なデザイン

  • DBS-700W

  • DBS-900W

――― このふたの凹凸は重要なんですか?

近: はい。このフタの中央の凹凸は単なるデザインではなく、フタの強度を高める役割もあります。

その他にも、お弁当箱のバンドをとめる位置決めにもなりますし、さらにこの凹凸によってバンドが少し浮くので、外すときの指かかりもよくなるのです。

――― そんな細かいことまで検討しているんですか?

近: はい、すごく細かいことなんですけどね(笑)。でも、使用時の使い勝手がとても重要なので、細かいことまで考慮しています。

またこのDBS-900Wは前のモデルに比べて、幅がスリムになっています。これは男性のビジネスバッグにも入れやすいようにということを念頭におきました。

手前の新モデルは付属のハシも長くなっている

――― それはお客様の要望ですか?

近: ええ、そうです。ほかにも、男性用の大きなお弁当箱は、もう少しハシを長くという声もありました。前モデルではボディ形状のせいで、少し短いものをつけなければならなかったのですが、今回はこの形状を変えたので、従来より長い19.5cmタイプのものを付属させることができました。お客様の意見を参考にして、こうした点も少しずつ改良を重ねています。

衛生面には敏感ですので、それらの声を反映した工夫をしています

――― この新しい樹脂製のお弁当箱は、どういうコンセプトでできたのですか?

近: ステンレスは重いので、もう少し軽いものをというご要望が多く、手軽にフレッシュランチを使っていただくためにも、樹脂製のタイプを開発しました。

一方、ステンレスのお弁当箱をお使いいただいているお客様からは、本体をとめるのにバンドを使っていて、パチンと留めるヒンジがない分、壊れにくくていいという声をいただいていました。

そのコンセプトを生かして、この新しい樹脂製のお弁当箱には、落としても割れないシリコン製のバンド(ハシフタバンド)をつけました。

パッキンにも工夫があります

――― シリコン製だとなにがいいんですか?

近:シリコンは衝撃に強くて割れにくいんです。パチンと留めるヒンジのものは、そこが壊れたために使えなくなってしまうことが多いので、ここにはこだわりました。どうしてもお子さんなどは扱いが雑なことも多いので、丈夫で壊れにくいこの機構がとてもいいと評判です。

シリコンのバンドは外して洗える

またヒンジ機構だと分解ができなくて洗いにくいのですが、このシリコンのハシフタバンドは結合部分も外して洗えますし、食洗機でも洗うことができます。

また、このふたの裏のパッキンの溝が、この製品は広くなっていて、洗いやすくなっています。

――― ふたの裏にまで工夫があるんですか?

近: フタの内側にパッキンが付いているのですが、それを外すための溝を指が入りやすいように広くしています。この溝が狭いと、パッキンを取り外すのに苦労することになります。

お弁当箱ですから、衛生面には敏感ですので、それらの声を反映した工夫をしています。

DJBシリーズ

――― すると、ほかにも工夫がありそうですね。

近: そうなんです(笑)。たとえばこの二段重ねのお弁当箱はこのハシフタバンドで2つの容器を留める構造になっていますが、一段だけでもこのハシフタバンドで留められるようになっています。

ポーチにも折り込みの工夫があります

ポーチにも工夫があって、一段で使うときや、コンパクトに持ち帰るときには、ポーチもそのサイズに合わせてぴったりあわせられるように、マチの部分に折り込みが入っているんです。着脱テープもどちらにも対応できるようになっています。

どのお弁当箱にも同じサイズのポーチではなく、各サイズのポーチが専用につくられています。これもサーモス製品の細かい工夫や特徴だと思います。

――― 徹底して使い勝手にこだわっているのですね。

近: はい、毎日の使い勝手は重要ですから。でも、それだけでなくてデザインにも力を入れています。ふつう男性用のお弁当箱は、黒っぽい色が多いのですが、この樹脂製のタイプはオレンジとグレーのツートンカラーになっています。

ポーチのデザインも含めてスポーティでカッコイイと好評です。「持ち物や服装にうるさいお子さんが喜んで持って行っている」ですとか、「ご主人が社内の女子社員にほめられた」といったお客様からのうれしい声もいただいています。

お父さんもお母さんも、お子さんも、ぜひ毎日お弁当に親しんでください

――― これまでは男性向けの製品をご紹介いただきましたが、ほかにもお子様や女性向けのものもラインナップされていますよね。

近: まずお子様向けとしては、DBRシリーズというオールステンレスタイプのものが人気です。洗いやすさや衛生面はもちろんですが、オールステンレス製なので保育園などの温蔵庫に入れることができます。保育園によっては温蔵庫対応のものという指定されることがありますので。

もうひとつ樹脂製のDJAシリーズは、メッセージカードが入れられるお弁当箱です。お弁当を食べ終わると、下にかくれていたお母さんからのメッセージを見ることができるというものです。

日本・アメリカはもちろん、最近では中国でもコーヒーショップやレストランなど、たいへん多くのお店で使っていただいています。

お母さんはお弁当を作る楽しみ、お子さんは見る楽しみができるようになっています。お客様からは「食の細いお子さんが、メッセージを見たくてがんばって食べるようになった」という声もいただいています。

メッセージの見えるDJAシリーズ

――― はげみになるわけですね。おもしろいアイデアですが、どういうきっかけでできたのですか?

近: はじめはお母さんの声が聞こえたりしたら、楽しいよねっていうことからはじまったのです。カセットテープやICレコーダーのようなものがついていて……。

でもお弁当箱ですから、電子部品をつけたりはできません。じゃあ中からメッセージが見えたらどうだろうということで、いろいろ試行錯誤した結果、この形でできあがりました。

実際にお母さん方からも好評ですし、お子さんが通われている保育園の先生が感動したというお声もいただいています。

ボトルとデザインをそろえています

――― 女性向けのお弁当箱というのは、どのあたりが特徴になりますか?

近: このDBHシリーズというバッグとお弁当箱がセットになったものは、お弁当といっしょに飲みものを持ち歩けるようにと作りました。もちろんこのポーチも断熱構造になっていますので、保冷効果があります。

OLの方などは、ランチのときにはお弁当と飲みものをもって移動するので、外に持ち歩けるデザインにしたいというコンセプトです。

そのとき、ペットボトルではなく、サーモスのステンレスボトルにマイドリンクを入れて一緒に持ち歩いてもらいたい。そこでFEJシリーズというステンレスボトルのボーダー柄にあわせたデザインのバッグにしました。

――― では最後に今後のお弁当箱の開発の方向について教えてください。

近: 具体的なことはまだお伝えできないのですが、今後は携帯性を重視した製品を考えています。

今までお弁当を持ち歩くのを敬遠していたお客様にも、もっとお弁当を持っていただけるような商品ですね。

そして、みんながお弁当を楽しんでいただけるようになるとうれしいと思います。お父さんもお母さんも、お子さんも、ぜひ毎日お弁当に親しんでください。

ペットボトルとお弁当を一緒に入れられます