THERMOS

Talk & Talk

ようこそ、
サーモス・ファミリーへ。

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マーケティング部 商品戦略室
企画課 第1グループ
垣阪 一誠さん

2014年11月、サーモスはドイツの「alfi社」を買収し、その傘下に収めることとなった。同社は創業1914年と、100年以上の歴史を誇る、ドイツでも老舗の高級卓上用魔法びんメーカー。2つの異なる文化を持つ企業が新たなファミリーをつくることで、どこへ向かおうというのか。買収以来、サーモス側の窓口としてalfi社への対応を一手に引き受けてきた若手社員の姿を通し、その行方を見つめてみたい。

「alfi社」との架け橋として。

サーモスによるalfi社の買収発表を目前に控えた2014年10月、一人の男性がサーモスに入社する。彼の名は垣阪一誠。ドイツに留学経験があり、前職の洋食器メーカーでは、ヨーロッパでの営業経験も豊富だという。まさに、alfi社との窓口にはうってつけの人材だ。自身のキャリアについては、「もともと家庭用品が好きでしたし、海外とのビジネスもできるということだったので転職しました」と、控えめに語る垣阪だが、サーモスの今後のビジネス戦略にとっては、間違いなくキーパーソンの一人となるだろう。

現在、垣阪はマーケティング部・商品戦略室企画課に所属し、alfi社に関する業務を推進している。内容は、サーモスとalfi社の交渉や仲介、また、alfiのすぐれた商品をサーモスの社員に紹介し、今後の拡販をサポートするなど多岐にわたる。垣阪らの仕事は、文化の異なる2社をつなぐ、グループ内の外交官といえるほど重要だ。

alfiブランドの力で、新市場へ。

ところでサーモスは、なぜ同じ魔法びんメーカーであるalfi社に興味を示し、グループに迎え入れようとしたのか。その目的は「サーモスおよびalfiブランドの相乗効果による新規市場の獲得やブランド価値向上ではないか」と垣阪はいう。サーモスの主力商品は、量販店で販売されているマグやボトルなど暮らしに密着したものが多い。これに対してalfi社は、業務用の高級魔法びんなどハイグレードな商品が主力。まったく市場が違うので競合せず、むしろ相乗効果が期待できる。

「alfiブランドを日本市場で確立していくことで、サーモスブランドへの波及効果が生まれます。小売市場はもちろん、とくに高級ホテルやレストラン、ギフト市場など、新しいBtoB市場での販売力強化につながると期待されています」と、垣阪はその意義を強調する。

私たちは、サーモス・ファミリー。

とはいえ、相手は名だたるドイツの老舗ブランド。交渉にも苦労が多いのではないだろうか。そんな意地悪な質問も、垣阪はこう答えた。「alfi社の社員に会うと、彼らは『私たちもサーモス・ファミリーになった』と、よく言うんですよ。一緒になってこれからの仕事が楽しみだと。サーモスの品質や実力をよく認識しているので、今回の買収も非常に好意的に受けとめているようです」と、垣阪は話す。

そんなalfi社の人々に、ドイツに詳しい垣阪も公私ともに好感を抱いているようだ。「ドイツ人というのは日本人と似ていて、人と距離感を持って話をする人が多いのですが、alfi社には社長以下非常にオープンな方が多く、本音で話をしてくれます」という。「先日も来日した彼らをアテンドしましたが、とくに日本の食の素晴らしさを賞賛していました。日本のビールが意外においしいともいってましたね」と、垣阪は笑った。

世界とつながるには、オープンになること。

海外での営業経験が多い垣阪に、海外ビジネスで重要なことは何かと聞いた。それはあのalfi社の人々のようにオープンになることだという。「人間関係は信頼感から始まるものなので、あいさつの時から自分の心を全開にし、相手を迎え入れ、自分も入り込んでいくことです。海外で信頼関係を築くためには、まず自分を本音でさらけ出すことが大切だと思います」。

自分のスキルを存分に発揮できるalfi社との仕事に、いま垣阪はやりがいを感じているという。「社内外の多くの方と仕事ができる環境は大変にありがたいですし、今後も海外とのビジネスでサーモスに貢献したいですね」と、偽りのない本音で抱負を語ってくれた。ビジネス面で新しい挑戦を続けること、そして海外のファミリーなど多様性を享受する風土が、企業の発展につながると信じる垣阪の想い。それは必ずサーモスに豊かな未来をもたらしてくれるに違いない。