大人のたしなみ♪万年筆〜手書きの文字でコミュニケーション

メールやSNSが全盛の時代に、あえて手書きにこだわってみる。そこから伝わるのは、ただの情報ではありません。書いた人の想いがあふれる手書きの文字。そんな旧くて新しいコミュニケーションツールとして、万年筆はいかがでしょう。
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旅先から届いた、友達からのポストカード。
実家から届いた荷物の中に添えられた、親からのひとこと。
たとえ、書かれているのが「元気?」のひとことだけでも、なんとなく心があたたまります。
大切な人へのメッセージを、万年筆で書いてみませんか?
筆記用具として便利なボールペン。でも、大切な人にメッセージを伝えるにはちょっと味気ないかも……。そこでトライしてほしいのが“万年筆”です。
今、いろいろなメーカーが入門編ともいえる万年筆を発売しているのをご存じですか?
「あまり字を書くの得意じゃないし……」なんて思わずに、もっと万年筆を日常づかいで楽しみたいものです。

最初に、万年筆の基礎的な説明をしておきましょう。
万年筆の金属でできたペン先を「ニブ」、もしくは「ペンポイント」といいます。このニブのサイズによって線の太さが変わります。
いろいろなサイズがありますが、普段使いなら細字(F=ファイン)、中字(M=ミディアム)の2つを覚えておけば十分です。
次にインクの補てん方法には、カートリッジとコンバーターがあります。
カートリッジは簡単に、手軽にインクを補てんできるのが魅力。カートリッジの規格はメーカーごとに違うので、万年筆と同一のメーカーのものを選びましょう。
もう一つはコンバーターを使って、ボトルインクを補てんするタイプ。万年筆の軸を外してコンバーターを差し込んだら、ペン先をインクのボトルに入れてインクを吸い上げます。
万年筆は、筆圧をかけなくても書けるのが特徴。ただ、ボールペンに慣れている人の筆圧は、万年筆にはちょっと高いかもしれません。
そこで今回ご紹介するのは、筆圧が高い人でも書きやすいスチールのペン先の万年筆。
さらにお手頃価格でありながら、高級感があるルックス。そして豊富なカラーバリエーションなど、初心者にも手に取りやすい4本をセレクトしてみました。
気軽にトライするなら、プラチナ万年筆の「プレジール」がおすすめ。メタリックなボディは8色展開。パチンとしまるキャップでインクが固まりにくいのも嬉しいポイントです。

ペン種:細(F)、中(M) ※ピンク、バイオレット、グリーンは細字のみ
インク:カートリッジ、コンバーター(別売)両用式

繭をイメージしたパイロットの「コクーン」は、美しい曲線が印象的。やや太めのボディと程よい重量感が手にしっくりとなじみ、7色から選べます。コンバーターも使えるので好きなインクを入れてみては?

ペン種:細(F)、中(M)
インク:カートリッジ、コンバーター(別売)両用式

インクの色でアピールするなら、透明軸がイチオシ。セーラー万年筆の「レクル透明感万年筆」は、お気に入りのインクの色が楽しめます。コンバーターも10色展開しているので、インクとコーディネートするのもGOOD。ペン先は中細(MF)と、細字と中字の間ぐらいの太さです。

ペン種:中細(MF)
インク:カートリッジ、コンバーター(別売)両用式

また、キャップについた大きなクリップが目をひくLAMYの「サファリ」。カラフルなボディラインが人気のシリーズです。Made in Germanyならではの人間工学に基づいたグリップの形状で、万年筆を持つ指の位置が自然に決まります。定番に加えて限定カラーも豊富!

ペン種:極細(EF)、細(F)、中(M)
インク:カートリッジ、コンバーター(別売)両用式

万年筆に欠かせないのがインク。近年は定番色だけでなく、各メーカーからさまざまなオリジナルインクが発売されています。
正式な手紙は黒か青のインクがマナーですが、親しい友人へのカジュアルな手紙や葉書なら、季節に合わせたり、相手が好きな色を選んでみるのはいかがでしょう?
パイロットのIroshizuku-色彩雫シリーズは日本の自然や情景からインスパイアされた24色。
50mlサイズのボトルに加え、好みの3色を選べるミニサイズのボトル(15ml)も。
日本の四季折々を色で表現したセーラー万年筆のSHIKIORI-四季織シリーズは、「十六夜の夢」が計16色、「月夜の水面」が計4色で、全20色の展開。全色、カートリッジもあります。
書き始めは鮮やかな色が、時間の経過によってだんだんと黒っぽく変化する……。色の変化を楽しめるのがプラチナ万年筆のクラシックインクです。6色のバリエーションで、ちょっと大人の雰囲気。濃淡が出やすく、万年筆らしい筆跡が楽しめます。
お気に入りのコーヒー豆を買ってコーヒーを淹れ、想いをめぐらせながら便箋にペンを走らせる……。おうち時間を過ごすとき、意外と大事なのがコーヒーメーカーです。
サーモスのコーヒーメーカーは、サーバーが真空断熱構造のポットになっているので、淹れたコーヒーが冷めにくいだけでなく、保温中に煮詰まることもありません。
送る相手に合わせて、コーヒーを飲みながらレターセットや切手を選ぶのも楽しいひと時。
手紙を書いて封をしたら、散歩代わりにちょっとポストまで歩いていきましょう。
<プロフィール>
三浦顕子(みうら・あきこ)
料理雑誌、ビジネス誌などの編集を経て、フリーランスのライターとして独立。縫物、編み物などの手仕事と文房具が好き。
商品写真以外の撮影:村上宗一郎
編集:オフィス福永
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