デスクワークや家事の合間に「椅子ヨガ」で体をほぐそう

まだまだ続くおうち時間。毎日のパソコン・スマホの操作で全身が凝り固まっていませんか? そんなときは、椅子に座りながらできるヨガで、体のコリをほぐして疲れをとりましょう。今回はヨガインストラクターの秋沢淳子さんに、すき間時間に自宅でパッとできる「椅子ヨガ」を教えていただきました。
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秋沢淳子
あきさわ・じゅんこ
一般社団法人全日本ヨガ連盟理事。慶應義塾大学法学部政治学科卒業後、TBSに入社、主に報道・情報系の番組を担当。2000年、ボランティア団体SPUTNIK International JAPANを設立。2007年スリランカに孤児院を開院。異文化を受け入れる多様性のある社会の実現を目指して活動中。
「椅子ヨガ」とは椅子に座りながら行うヨガのこと。自宅や職場でのちょっとした空き時間にできる簡単な運動です。
今回ヨガを教えてくる秋沢淳子さんはTBSで「ヨガ部」を作り、女子アナをはじめヨガ好きのスタッフを集めて一緒にやっているそう。初心者にこそ椅子ヨガをやってほしいと語ります。
「ヨガ教室では、ほかの人の動きが気になってしまうことが多いですが、この椅子ヨガなら自宅なんかで人目を気にせず気楽に一人でできますよ」
体が硬いからとヨガに苦手意識を持っている人もご安心を。
「ヨガはきれいにポーズをとることが目的ではなく、自分の体に合わせて気持ちよく動くことが大切。気軽に、ぜひ挑戦してみてください」
早速、始めてみましょう。
まず安定感のある椅子に、浅めに腰かけます。骨盤を立てて背筋をすっと伸ばしてください。
両手を楽なところに置き、鼻から息を吸って、鼻から吐いて呼吸を整えます。
ポイントは呼吸(鼻呼吸)とともに動くこと。体がよくほぐれ、リラックス度が高まります。
ひとつ目のポーズは、デスクワークが多く猫背になりがちな人におすすめです。
写真を見ながら順番にやってみてください。
1)背すじを真っすぐ伸ばし、両手を後頭部に当てます。
2)息を吸いながら、後頭部で手のひらを後ろへ押し、両肘を左右に開きます。胸の中心を高く天井に向かって持ち上げて、目線は斜め上へ。
3)息を吐きながら、両肘を閉じて下ろします。目線はおへその方へ向け、背中を丸めます。
ふだん、同じ姿勢になっていることが多く、肩こりに悩んでいる人におすすめです。
1)右足を左足の上にのせます。両腕を前に伸ばし、手のひらを内側に向けます。
2)右肘を下にして両肘を交差させます。
3)両肘を曲げて、手の甲(もしくは、手のひら)同士を合わせます。
4)吸う息で両肘をやや上に引き上げ、吐く息で下に戻します。
肩甲骨から動かすイメージで、3~5回ほど繰り返します。
肩や肩甲骨まわりをほぐそう背中がガチガチという人におすすめ。固まった背骨の周囲をほぐし、歪みを正します。自律神経を整える効果も期待できます。
1)右足を上に足を組み、左手を右ひざの外側にかけます。
2)右手は椅子の背もたれにかけ、息を吸って背筋を伸ばし、吐きながら上半身を右へとねじります。ねじったまま3~5呼吸したら、ゆっくり上半身を戻します。
座りっぱなしはよくないので、下半身もほぐしましょう。
1)右足を伸ばして、かかとを床につけ、つま先は天井に向けます。
2)左のももに両手をのせ、息を吸って背中を伸ばし、吐きながらゆっくりと前屈します。
今回紹介したポーズは全部行わなくてもOKです。気持ちいいと思ったポーズを1日何回か、繰り返してもいいですよ。
おうちでやるときはパソコンやスマホはいったん閉じて、目の届かないところに置き、ヨガに集中しましょう。何も考えず無心でやるのが一番です。
そして体を動かしたあとは水分補給を忘れずに!
秋沢さんは白湯を飲むことが多いそうです。
「ヨガをすると体も頭もスッキリして、いいアイデアが浮かんできます。忙しいときほど、ヨガをしてリラックスするようにしています」と、にこやかに語ってくれました。
いかがでしたか? 椅子ヨガで元気に寒い冬を乗りきりましょう。
なお、体調不良のとき、体を動かして痛みを感じるときは無理をしないでください。また、妊娠中の方、術後の方も避けてください。
取材・執筆:中尾祐子
撮影:村上宗一郎
編集:オフィス福永
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