郵便局のスタンプ「風景印」を求めて〜ウォーキングのすすめ

その土地の名所や名物、歴史などが直径36ミリの円のなかにぎゅっと詰まった郵便局のスタンプ「風景印」。ウォーキングの途中で郵便局に立ち寄ってみたり、旅先で出す葉書に消印の代わりに押してもらったり、眺めて楽しい風景印の世界をご案内します。

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郵便物が届いたとき、そこに押されている消印を見たことがあると思います。一般的な消印は日付と投函した局名が押されていますが、今回ご紹介する「風景印」はそれとは別のスタンプで、直径36ミリの円のなかにその土地の名物や歴史がぎゅっと詰め込まれた、見た目にも楽しい消印です。

風景印は全国1万局以上の郵便局に置いてあり、窓口でお願いすれば簡単に押してもらえます。郵便局ごとにデザインが違うので、葉書を投函せずにスタンプだけを集めるコレクターも大勢います。
風景印を押してもらうためには切手を貼った葉書や封筒、通常の「郵便はがき」を郵便局の窓口に持っていき、「風景印を押してください」と頼むだけ。宛先を書いたものはそのまま郵送できますし、宛先を書かずに「記念押印」として持ち帰ることもできます。
ただし、本局など大きな郵便局は扱う郵便物が膨大なため、窓口によっては時間のかかるところもありますので、各局の営業日や時間を日本郵便のサイトで確認しておいたほうがいいでしょう。

おすすめは、旅先から家族や友人へ絵葉書を出すとき、郵便局で風景印を押してもらうこと。投函して、相手に届けば旅気分のお裾分けになります。
ちょっと遠出したときや、お散歩やウォーキングの途中でも、郵便局を見かけたら自分宛てに風景印を押した葉書を出すのもアリ。神社仏閣の御朱印を集めるような感じでスタンプを押してもらうと、楽しくてクセになるかもしれません。
たとえば東海道五十三次を描いた葉書や博物館、美術館のショップで売っているオリジナル葉書などに風景印が加わると、良い思い出になります。

▲名所江戸百景・両国の葉書と、本所一局の風景印

東京駅丸の内にあるKITTE(東京中央郵便局)では「集印帳」が販売されていて、コレクターに人気があります。
また、風景印が置いてある郵便局を探すのが面倒だという人は、投函するだけで自動的に風景印が押されて届くポストもあります。代表的なのは東京駅構内、丸の内中央口にあるポストです。改札内にあるので、列車に乗る前にちょっと立ち寄って投函してはどうでしょう。
このほか、郵政博物館のスカイツリー型ポスト、福島空港のウルトラマンポスト(須賀川郵便局)も有名です。

もう一つ、上野動物園の正門近くにある、通称“パンダポスト”。このポストも、定型サイズの葉書や封筒を投函すると、自動的に上野郵便局の風景印が押してもらえます。

お散歩やウォーキングがてら風景印を集めてみたら楽しそうだと思い、今回は友人を誘って上野から浅草周辺まで歩くことにしました。
トートバッグに集印帳と葉書を入れて出発。水分補給のためにマイボトルも忘れずに携帯し、歩きやすい靴で上野駅に集合です。
まず、上野公園のパンダポストをめざして動物園の手前まで歩き、投函しました。1か所ゲットです。
そのまま緑したたる公園内を散策、アメ横方面に向かい、上野駅前郵便局へ。上野エリア内には風景印が置いてある郵便局が11か所もあります(2022年5月現在)。
上野駅前郵便局で江戸の風景を描いた記念切手を買い、葉書に貼って再度、窓口へ。ここの風景印にはアメヤ横丁のアーケード、上野駅の駅舎、西郷隆盛像が描かれていました。西郷さんてやっぱり上野のシンボルなんですね。

次に、浅草通りを隅田川方面に向かいます。かっぱ橋道具街を過ぎたところで、浅草局に到着。浅草局の風景印は枠が提灯型です。雷門の大提灯のイメージでしょうか。ほおずき、スカイツリーも描かれています。

さらに浅草通りを進み、左手に実物の雷門を眺めながらてくてく歩くと、隅田川沿いに見えてくるのが雷門局。局員さんによれば、浅草周辺は小さな郵便局でも風景印を配置している局が多いとのこと。浅草エリアに限定して回るのも面白そうです。
雷門局の風景印には浅草寺の宝蔵門と五重塔が描かれています。

歩き疲れたら隅田川沿いのカフェで休憩。目の前にスカイツリーや某ビールメーカーの社屋など、浅草ならではのパノラマが広がります。隅田川には水上バスが行き交い、観光客の姿も。梅雨が明けるともっと賑わいを見せるのでしょう。

カフェを出て、再び隅田川テラスを吾妻橋から川下に向かって歩きます。
お散歩気分でも熱中症対策のために水筒は欠かせません。持参したマイボトルはスポーツドリンクもOKなタイプ。冷たいまま持ち歩けるので暑い時期の水分補給にはぴったりです。さらに便利なのはキャリーループが付いているところ。ループに指をかけて歩けば落とす心配もありません。

ここまでで風景印を4つゲットしました。ちょっと欲が出てきたので5つめのスタンプをめざして橋を渡り、対岸の本所エリアをウォーキング。本所一局の風景印には隅田川に浮かぶ屋形船や花火大会の様子、スカイツリー、厩橋が描かれていました。

大満足のー日を終えると、次のスタンプ集めへの意欲が湧いてくるから不思議です。
次は日本橋エリアにしようかな、それとも情緒漂う「谷根千」こと谷中・根津・千駄木にしようかなと想像が膨らむのでした。

風景印が誕生したのは1931(昭和6)年、今から90年ほど前のこと。観光地の郵便局から始まって徐々に全国へと広がりました。風景印を置いている郵便局は日本郵政のサイトで確認することができます。観光地でなくても、住宅地やオフィスビル内など、意外な郵便局に置いてあることも。
局員さんに記念押印をお願いすると、「切手の真下に押しますか?」などと言葉を交わしたり、付近の郵便局の風景印情報を教えてくれたり、ちょっとしたコミュニケーションがとれるのも嬉しいところ。
身近な郵便局で出会う、その土地ゆかりの風景印。新たな楽しみを見つけてみませんか?

ライター:三浦顕子
カメラマン:村上宗一郎
編集:オフィス福永

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