おうちで「七五三」をお祝い!子どもも喜ぶ、ハレの日向けおすすめレシピ

11月15日は七五三です。晴れ着姿のお子さまと神社にお参りに行くというご家族も多いのでは?七五三の由来をおさらいしつつ、料理家の西岡麻央さんに、作り置きも上手に活用したお祝いレシピを教わります。

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西岡麻央

西岡麻央

にしおか・まお

野菜の料理家
航空会社の客室乗務員として4年間勤務したのち、料理研究家の井上絵美氏に師事しエコールエミーズ・プロフェッショナルコースにてディプロマを取得。国際中医薬膳師の資格を生かし、心と体を整える栄養価の高い野菜レシピに定評あり。現在は広告や雑誌、Webなど幅広く活動する。
Instagram:@maotomat

日本ではなじみ深い伝統行事である七五三。11月になると、ご家族と一緒に歩く晴れ着姿のお子さまをよく見かけます。そもそも七五三はどういう意味があり、いつ頃から始まったのでしょうか。

「七五三」とは

3歳の男の子と女の子、5歳の男の子、7歳の女の子が氏神や神社にお参りし、健やかな成長と健康を祈る行事のこと。もともとは宮家や公家、武家などでの祝いの儀式で、それぞれ単独で行われていたが、江戸時代末期になると祝い日を11月15日に定めるように。奇数を吉とする中国の「陰陽五行説」に由来するが、昔は子どもの死亡率が高かったことから成長の節目や一区切りとして祝われるようになった。

出典元:『絵でつづるやさしい暮らし歳時記』(出版:日本文芸社)

お子さまに着せる衣装を選んだり、写真撮影するスタジオを決めたり、神社で祈祷の予約をしたりと、さまざまな準備が必要な七五三。お参りを済ませた後は、ご家族やご親戚と一緒にお店で食事会を計画している方も多いと思います。ただ、お子さまが小さい時はご自宅でお祝いをした方がリラックスして過ごせることも……。西岡さん、こんな時はどんな料理を準備したらいいでしょうか?

西岡麻央さん
西岡麻央さん

七五三のお祝い料理には、特に決まったものはないんです。でもせっかくのお子さまのハレの日!お祝いらしい華やかな料理を用意したいですよね。とはいえお参りのあとはバタバタしていたり、疲れていたりで、イチから作るのは難しいのではないでしょうか。できれば前もってある程度仕込みをしておき、当日は混ぜるだけや盛り付けるだけなどにしておくのがおすすめです。

なるほど、確かに…!具体的にはどんな料理がいいでしょうか?

西岡麻央さん
西岡麻央さん

見た目も味もお子さまと楽しめる、ちらし寿司や手まり寿司などはいかがでしょう? 3歳未満のお子さまはお刺身が食べられないこともあるので、具材は少し変えてあげてもいいですね。ご親戚を招くなら、鯛の姿焼きも用意すると一気に豪華な食卓になります!今は通販などでも手軽に購入できますし、食卓に並ぶと華やかさが増しますよ。

色とりどりの具材を加えたちらし寿司、華やかでいいですね!今回は刺身などの生ものを使わず、小さなお子さまが食べやすいちらし寿司のレシピを教えていただきました。玉子焼きをお花の形に整えたり、きゅうりを切ったりと、お子さまと一緒に作ることもできます。いくらの醤油漬けはお子さまの年齢やお好みにあわせて調整してくださいね。

  • えび(殻をむいておく/むきえびでOK) 12尾
  • 片栗粉 適量
  • 酒 適量
  • 干し椎茸 中サイズ7枚
  • 【A】水 200ml
  • 【A】しょうゆ 大さじ1
  • 【A】みりん 大さじ1
  • 【A】砂糖 大さじ1
  • 卵 2個
  • 【B】塩 ひとつまみ
  • 【B】みりん 大さじ1/2
  • 【B】砂糖 大さじ1/2
  • 油 適量 サラダ油、米油など
  • 白米 2.5合(375g)
  • 【C】米酢 大さじ4
  • 【C】砂糖 大さじ1と1/2
  • 【C】塩 5g
  • 煎り白ごま 大さじ2
  • きゅうり 1本
  • いくらの醤油漬け 適量

・干し椎茸は水で洗い、ほこりや黒い粒を取り除いたら保存容器に入れて、水200mlを加えて冷蔵庫で一晩置く。
・白米は少し少ない水で炊いておく(炊きたてのごはんに調味液【C】を合わせます)。

西岡麻央さん
西岡麻央さん

白米は2.5合(375g)使用します。炊飯器で炊く場合は、内釜の目盛りで2合よりも少し上になるよう水を加えてください。お酢は穀物酢でも作ることはできますが、米酢の方がまろやかな仕上がりに。熱々のごはんに調味液を加えることで酢が程よく飛んで、つややかな酢飯に仕上がります。

【1】干し椎茸の煮物を作る
水で戻した干し椎茸は軸を切り、傘の部分を小鍋に入れる。保存容器に残った戻し汁に【A】を加えてしっかりと混ぜたら小鍋に加えて、中火で加熱する。沸とうしてアクが出たら取り除き、落とし蓋をして弱火で5~10分煮る。落とし蓋を取り、中火で5分程度(煮汁がほとんどなくなるまで)加熱したら火を止めて粗熱をとっておく。2枚は薄切りにし、5枚は粗く刻む。

▲アクを取り除いてから落とし蓋をし、弱火で煮ます
▲その後は落とし蓋をはずし、煮汁がなくなるまで中火で。このくらいが目安です

【2】お花の玉子焼きを作る(ラップと竹串を使用します)
ボウルに卵を割り入れ、しっかりと溶きほぐしたら【B】を加えてさらにしっかりと混ぜる。油をひいたフライパンに卵液の1/3を入れ、全体に広げたら卵を巻いていく。さらに1/3を加えて巻き、残りの1/3も加えて玉子焼きにする。

適当な長さに切ったラップに2をのせてラップを一巻きしたら、竹串を5本、1.5cm幅程度に並べて一緒にラップで巻き上げる。卵の表面に均等に竹串が並んだら輪ゴムで両端をとめて冷蔵庫で20分程度置き冷ます。その後1cm幅間隔で切っていく。

▲竹串の向きを交互にするとバランスがとりやすくなります

【3】むきえびは片栗粉を揉み込んで水でしっかりと流しておく。沸とうさせたお湯に酒とえびを入れて、中火で1分半程度加熱したら取り出しておく。

▲Myフードコンテナの丸型(KC-RA500)と角型(KC-SA600)を使用しています
西岡麻央さん
西岡麻央さん

これまでの工程は作り置きが可能です。いずれも冷蔵保存で、椎茸は丸ごとの状態で5日ほど。ゆでえび、玉子焼き(切る前の状態)は1~2日程度を目安に。当日に以下のようにカットしてくださいね。

▲【1】の椎茸。2枚は薄切りにし、5枚は粗く刻む。刻んだほうは後ほど登場する酢飯に混ぜ込みます
▲【2】の玉子焼きは輪ゴムとラップを外した後、1cm幅間隔で切ります

【4】きゅうりは両端を薄く切ったら縦十字に切り、それを1cm幅に切っていく。

【5】炊いた白米に混ぜ合わせた【C】を少しずつ加え、しゃもじで切るように混ぜる。合わせ酢が馴染んだら刻んだ椎茸と煎り白ごまを加えてさらに混ぜ合わせる。

▲寿司桶がない場合はフライパンを使って混ぜるのがおすすめ。ひんやりしていて冷めやすく、持ち手付きで安定します

【6】重箱に【5】を詰めたら【1】の椎茸(薄切り)【2】【3】【4】といくらの醤油漬けをバランスよく盛りつける。

▲はまぐりの潮汁には「まほうびん食器 お椀」を使用。真空断熱構造で外側が熱くなりにくいので、お子さまでも安心です。

ちらし寿司が完成しました!さらに今回は、鯛の姿焼きとはまぐりの潮汁も準備しています。
お祝いのときはどのように華やかさを出したらいいでしょうか?西岡さん、スタイリングのポイントがあれば教えてください!

西岡麻央さん
西岡麻央さん

もしご自宅にあるようなら、おせちなどに使う重箱に盛り付けるとグッと華やかになります。テーブルクロスやプレイスマットを用意すると、いつもとは違った特別感が演出できますよね。今回は淡いピンクのクロスに引き締め効果のあるグレーのテーブルランナー、金色が入ったプレイスマットを。さらに紅白鯛の豆皿や、鯛の姿焼きにあしらった水引でもお祝いの雰囲気を出しています。水引は文房具店などで購入できますよ。

七五三はお子さまが健やかな成長を迎えた節目のお祝いですが、同時にこれまで子育てを頑張ってきた親御さんの一区切りでもあります。ご自身もしっかりねぎらって、ご家族やご親族と素敵なひとときを過ごしてくださいね。

撮影:山下コウ太
編集:Nadia
執筆:田窪 綾
調理師免許を持つフリーライター。惣菜店やレストランで8年ほど勤務経験あり。食分野を中心に、Webや雑誌で取材やインタビュー記事作成などを行っている。

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