今日もマイバッグを忘れずに。地球環境を汚さないための新習慣

レジ袋の有料化で、日本でもマイバッグ持参でのお買い物が当たり前になってきました。これは、自然界に蓄積するプラスチックごみを増やさないための世界的な流れと言ってもいいでしょう。その背景にある地球環境にも目を向けつつ、マイバッグでのお買い物を楽しんでみませんか。

今やレジかごバッグは、折り畳み傘と同じように、無いと出先で困るモノの一つ。財布などの必携グッズと一緒に持ち歩く人も多いと思います。レジ袋を買うこともできますが、無人島のビーチや北極や南極にまで押し寄せるプラスチックごみを少しでも減らすために、お気に入りのマイバッグを持って出かけましょう。

昔のドラマや映画を見ると、街ゆく人の手にあるのは紙袋や布バッグや籐かご。それが今や、全国どこに行ってもレジ袋を見ない街はありません。軽くて丈夫で水濡れに強く、かなりの重量にも耐える便利なレジ袋は、ここ40〜50年の間にすっかり普及しました。

しかしそこには弊害も。世界を見渡せば、アフリカの国々は早くも約20年前からレジ袋の使用に待ったをかけています。景観を損ねるばかりか、排水や川の流れが滞る被害が深刻だったからです。やがて、人口の急増とごみ処理システムの不備に悩む国だけでなく、欧米でも次々とレジ袋の規制が始まりました。

そして2020年7月、60カ国以上がレジ袋を禁止・有料化する中で、日本も全国的な有料化に踏み切りました。店舗や自治体によっては10年以上前から有料化していたところもあり、実は「とっくにマイバッグ派」という人も多いことでしょう。

レジ袋は風に飛ばされやすく、海岸への漂着よりも沖合での漂流が目立つごみでもあります。街から出たごみも水路や川を伝って、いずれは海へ。下水道に入れば大丈夫かというと、豪雨の時にオーバーフローして、これも自然界へ。そして海に入ったプラスチックごみは、なかなか分解されません。細かく砕けて回収もできません。

近年、海洋プラスチック汚染がいよいよ深刻になり、自主規制に任せていては対策が間に合わないということで、各国で規制が強まっています。日本のレジ袋有料化もその一環というわけです。

 

砂浜にカラフルな細かいプラスチックが混ざっているのを見たことがある人もいると思います。でも、それが無害であれば、ここまでプラスチックごみの問題が世界中で協議されることはなかったでしょう。

海鳥などの野生動物の研究で、体内に入ったプラスチックが生存や繁殖に悪影響を及ぼすことが分かってきました。プラスチックは海を漂ううちに、製造が禁止されてなお海中に残っている過去の有害物質を吸着していくからです。

代替品の開発や回収・リサイクルの努力が続いていますが、一方で、軽量化による省エネや医療の発展にも貢献してきたのがプラスチック。削減が難しい分野があるからこそ、減らしやすいところから急いで減らすことが求められているのです。

世界で特にプラスチックごみの海への流出量が多いのは東南アジアです。日本はその影響を受けやすい立地です。海ごみ対策には国際協調が不可欠ということで、日本政府は、議長国を務めたG20サミット(2019年)で「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」を掲げました。2050年までに海洋プラスチックごみによる追加的な汚染ゼロを目指すと宣言し、各国に賛同を呼びかけたのです。こうしたことが背景となって、レジ袋を自前で用意して買い物をしようという動きが活発になってきました。

私たちが海洋ごみなどの削減に直接関わることは難しいですが、身の回りにある使い捨てプラスチックの減量であれば、誰でも今日から取り組めます。マイボトルやマイバッグを持ち歩くことも、その一つ。

レジ袋が問題視された一因は「使い捨て」にあります。環境省によると、日本人が使うレジ袋は平均1日1枚。お弁当を買ったコンビニの袋などはすぐごみにされてしまいますよね。

ここでポイントになるのは捨てないことです。レジ袋の代わりにマイバッグを使っても、短期間で捨ててしまうとかえって環境に負荷をかけることに。国連環境計画(UNEP)の試算によれば、コットン製のマイバッグは、最低でも50回は使わないと使い捨てのレジ袋以上にCO2を排出するとか。
つまり、環境に配慮した最善の選択は、お気に入りのマイバッグをできるだけ長く使うことです。

いわゆる既製品のエコバッグに限らず、家にあるトートバッグや手作りの布バッグでも買い物袋としての用途は果たします。ただ、たくさん買い物をすると入りきらないことが多く、家族の多い家庭だと一人で持ち歩くには結構な労力を要します。

マイバッグを選ぶポイントとしては、普段使いに適した収納力があるか、底が安定しているか、縦に入れたくない食品トレーを横置きできるか、重たいものを入れても大丈夫か、など。このほか、取っ手の持ちやすさだったり、財布や鍵を入れるポケットが付いているといった利便性もチェックしたいですね。さらに、水濡れに強いか、汚れが付きにくいか、洗濯できるか、という素材面も要チェックです。

生鮮食品や冷凍食品を買うと、家まで遠い場合や寄る所があるときは、溶けた汁がラップから漏れないか、そわそわしてしまいますよね。その点、保冷タイプのマイバッグがあると傷みやすいものを買った日も安心です。

保温・保冷機能を追求してきたメーカーの保冷バッグがあれば、お買い物も安心!

環境省が掲げるレジ袋辞退率の目標は約6割。早くも大手コンビニチェーンでは有料化の初月から辞退率が7割を超えたそうです。こうしている間にも世界中のビーチにプラスチック片が打ち寄せ、クジラやアホウドリの子がプラごみを胃に詰まらせているかと思うと、早く10割になってほしいと願うばかりです。

それでは、できるだけ人の接触を減らしていく方向にあるwithコロナ時代に、マイバッグを気持ち良く使うには、どうしたらよいのでしょうか。

環境省は「マイバッグの利用がただちに新型コロナウイルスの感染拡大を引き起こすという科学的な証拠は、現時点では見当たらない」と明言しつつ、手洗い・消毒前に手で顔を触らないこと、マイバッグを洗ったり、複数枚を用意し3、4日おきに使い回したりすることを推奨しています。

洗えないタイプのマイバッグは、清潔に保つためにアルコールで拭きましょう。取っ手の部分は特に念入りに。生地表面に付いた新型コロナウイルスは4日以上生きられないそうなので、同じバッグを繰り返し使わないのも一案です。
生鮮食品をたくさん買うと、肉汁などでバッグの内側が汚れることもあるため、これを機に、こまめな洗濯・消毒を習慣にしたいものですね。

環境省「レジ袋チャレンジ」

日本学術会議 2020年4月7日の提言
「マイクロプラスチックによる水環境汚染の生態・健康影響研究の必要性とプラスチックのガバナンス」




ライター:瀬戸内千代
編集:オフィス福永

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