疲れた体に染み渡る!炭酸水で元気をチャージ!

TV番組にも数多く出演し、炭酸博士として知られている前田眞治先生に、炭酸水の疲労回復効果について聞きました。夏バテ気味のときや、仕事やスポーツで疲れたときなどに、炭酸水で元気をチャージしてみませんか?

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前田眞治先生(医学博士)

前田眞治先生(医学博士)

国際医療福祉大学大学院リハビリテーション学分野教授。国内の炭酸研究の第一人者で、「炭酸博士」として知られている。『炭酸パワーで健康になる!』(洋泉社)、『やせる!きれいになる!炭酸生活』(幻冬舎)など、著書多数。

炭酸水を飲むと、なぜ疲労が回復できるのでしょう。メカニズムについて、炭酸水博士の前田先生に教えてもらいました。

前田さん
「炭酸水の直接的な効果としては血行促進ですが、その結果として、疲労を回復させる効果が期待できます。
炭酸水は、二酸化炭素を水に溶かして圧縮したものです。二酸化炭素は分子の状態で存在しているので、炭酸水を飲むと胃の粘膜から二酸化炭素の分子が浸透して血管に入ります。すると、血管拡張ホルモンの「プロスタグランジンE2」が分泌されて、血行がよくなります。
これは丁度、食べ物が胃に入ってきた時の反応と同じ状態。このため、胃や腸が活発に動き始め、消化活動が促進されます。つまり、栄養がよりよく摂れるようになるので、結果として疲労が回復することが見込めるのです」

▲炭酸水を飲むと、二酸化炭素の分子が胃の粘膜から浸透して血管に入ります。すると血管を拡張する働きがあるホルモン「プロスタグランジンE2」が分泌されて血管が広がり、血行がよくなります。

それでは疲労回復をしたい時は、どんな風に飲むといいのでしょう?

前田さん
「ポイントは少しずつ飲むこと。食事のときに1回につき100mlほど飲みます。20分ほどすると食べ物と一緒に二酸化炭素も押し出されてしまうので、また飲む、というふうに、ちょこちょこ飲むのがいいですね。
食欲が増し、栄養が摂れます。ビールやシャンパンなど、シュワシュワする飲み物を飲みながら食べていると、いつもよりよく食べられるという経験をした人も多いはずです。実証実験では、ちょこちょこ炭酸水を飲みながら食べた人は、炭酸水を飲まずに食べた人と比較して、食べられる量が1.4倍になりました。
 もう一つのポイントは、炭酸水を冷たく冷やしておくこと。冷たいと胃の温度を早く上げようと、胃から腸のぜん動運動の活動が活発になります。さらに温度が低いほど炭酸を多く含むことができるので、炭酸の濃度が高くなり効果が強いからです。
0℃の炭酸水にはおよそ3400ppmの炭酸が含まれますが、20℃の炭酸水にはその半分の1700ppmの炭酸しか含まれません。当然、多く炭酸が含まれているほうが、より多く胃の粘膜に浸透しますから、血行をよくする効果も高くなります」

そのまま飲んでも疲労回復に効果がある炭酸水ですが、前田先生のおすすめはビタミンたっぷりのフルーツとの組み合わせ。

前田さん
「炭酸水にフルーツを入れて飲んでもいいですし、炭酸水に漬けたフルーツを食べてもいいでしょう。フルーツは好みのものでかまいませんが、炭酸水に漬けて食べる場合は、すいかやメロンは炭酸がしみこみやすくておすすめです。ファスナー付きの食品保存バッグや広口の瓶などを利用すると、炭酸がより抜けにくくなります。フルーツを口に入れると、シュワシュワしてさわやかな食感が味わえ、気分もリフレッシュできますし、フルーツに炭酸がしみ込んでいるので、炭酸水を飲んだときと同じ効果が得られます。ぜひ試してみてください」

一房ずつむいたオレンジ・グレープフルーツなどのかんきつ類、ブルーベリー、一口大に切ったスイカ・メロンなどと冷やした炭酸水を用意し、それぞれ好みの分量をファスナー付き食品保存バッグまたはフタ付きの広口瓶に入れる。

取材・執筆:荒木晶子
撮影:佐藤正之
編集:主婦の友社

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