夏のお弁当に必須! 保冷バッグのこだわりをサーモス商品担当者に聞いた

気温や湿度が高い時期になると、お弁当のおかずの傷みが心配になります。そんなときは「保冷バッグ」の出番です! 毎日のように使うものだからこそ知っておきたい、正しい使い方やお手入れ方法、交換の目安、そしてサーモスの保冷バッグ各種のこだわりについて、マーケティング部の近聖子さんに聞きました。

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近 聖子

近 聖子

ちか・せいこ

2003年入社。サーモス マーケティング部・商品戦略室に所属。これまでお弁当箱やソフトクーラーなどの商品開発に携わる。ワーキングマザーで、主婦目線を反映させることを心がけている。

気温も湿度も上がり始める6月。せっかく作ったお弁当が口にする前に傷まないか心配になる季節がやってきました。食中毒の原因となる細菌の繁殖防止のために、お弁当の持ち運びには「保冷バッグ」の使用がオススメです。

サーモスは、アウトドアラインのクーラーバッグの技術を応用して、日常使いの「保冷ランチバッグ」や「保冷ショッピングバッグ」などのシリーズを展開しています。保冷バッグ各種のこだわりや、正しい使い方についてマーケティング部・商品戦略室の近聖子さんに伺いました。

――まずは、保冷バッグの役割や機能について教えてください。

近さん
「保冷バッグは、バッグの中の温度状態を保持するアイテムです。保冷機能を効果的に持続させるために、保冷剤と組み合わせて使うと効果的です。弊社の保冷バッグは、“アイソテック(※)” という4層または5層の断熱構造を駆使して、冷たい空気を長時間キープする仕組みになっています」

※ 「ポリエステル」「ポリウレタン」「発泡ポリエチレン」「ポリプロピレン不織布」などの素材を組み合わせたサーモス独自の断熱構造の総称です

――梅雨から夏にかけてのお弁当の持ち運びに、保冷バッグは必須でしょうか?

近さん
「保冷バッグに入れない状態でお弁当を放置すると、お弁当箱の中の温度も室温と同じように上がっていきます。食中毒防止や菌が繁殖しにくい温度をしっかり保つためにも、使っていただいた方が安心です。菌が繁殖しやすい温度帯よりも低い温度を保った状態で、ランチタイムを迎えるのが重要かなと思います」

――具体的に保冷バッグを使うべき条件や、気温などの目安はありますか?

近さん
「具体的な目安に関しては、使用シーンにより異なりますので正確にお伝えできませんが、梅雨から夏にかけては湿気も増えてきて、食中毒の原因となる菌が繁殖しやすくなるタイミングです。そういった時期は、しっかり保冷剤を使って冷たい温度をキープしていただきたいです」

――保冷剤はどれくらい入れるべきですか?

近さん
「ランチバッグであれば、手のひらに収まるくらいの保冷剤を1〜2個入れていただければ十分です。保冷剤をたくさん詰め込みすぎると重くなってしまいますしね。冷気は上から下に降りるので、お弁当箱の上に保冷剤を乗せたり、内側のポケットに入れたりするのがオススメです。ファスナーを閉めないと冷たい温度をキープできないのでお忘れなく!

また“初期菌数”と言って、お弁当を作り終えた段階での菌が少なければ、それだけ持ち運んでいる間の菌の繁殖も抑えられます。ですので、調理時はしっかり手を洗う、清潔な箸を使う、しっかり冷ましてからお弁当箱の蓋をするなどの心がけも大切です」

――最近は100円ショップや雑誌の付録でも保冷バッグが登場していますが、サーモス製品のこだわりを教えてください。

近さん
「弊社の保冷バッグは、とにかく内生地が丈夫です。リーズナブルな保冷バッグは、内生地がアルミフィルムのみで、とても薄いこともあるようです。内生地が薄いと、すぐに素材が剥がれたり破れたりしてしまうこともあるのですが、弊社の保冷バッグはその心配はありません。

また『保冷バッグ特有のギラギラした素材が苦手』というお客さまのご意見をいただき参考にしたり、500mlの水筒を収納できる大きめなサイズを展開したり、小さなストレスを解消できるように改良を重ねています」

――水筒が一緒に入るのは便利ですね。どのデザインもシンプルなので、梅雨から夏だけしか使わないのは、もったいないと思いました。

近さん
「ありがとうございます。お客さまアンケートを見ると、『一年を通して使っている』という回答が意外と多いんですよ。梅雨から夏にかけて使ってみて、便利さやしっかり保冷してくれる実力に気づいてくださった方は季節に関係なく愛用いただいているようで、とてもうれしいです。

私の子どもは学童に行っていて、夏休みも冬休みも『お弁当持参の際は、保冷バッグに必ず保冷剤を入れてください』と言われているので、我が家も通年愛用しています」

――毎日のように使う保冷バッグだからこそ、正しいお手入れ方法を知りたいです。

近さん
「ランチバッグはお弁当の汁漏れなどで汚れる可能性が高いので、内生地は水分が染み込まない素材を使用し、圧着して縫い目をなくしています。平日は乾いた布巾などで内側をサッと拭き取り、週末に水もしくは40℃以下のぬるま湯でまるごと手洗いするだけで清潔な状態をキープできます。気になる部分的な汚れがあれば、中性洗剤を含ませて絞った布巾でお手入れしてください。ぜひ、お手入れ前にタグの表示をチェックしてくださいね」

――ちなみに、洗っても性能は落ちないのでしょうか?

近さん
「保冷性能が落ちることはないので安心してください。ただ、直射日光に当てて乾かしてしまうと生地が傷む可能性があるので、風通しの良い場所での陰干しがオススメです」

――買い替えのタイミングは、どう見極めたらいいですか?

近さん
「正直に話すと、かなり長く使えちゃうんです(笑)。それくらい生地も縫い目の管理もしっかりこだわっています。保冷バッグは使っているうちにほつれてしまうもの、ワンシーズンで使い捨てるものだと思い込んでいる人にこそ、ぜひ手に取っていただきたいです」

――サーモスでは保冷ランチバッグ以外にも、普段のお買い物に便利な保冷バッグがあるんですよね。

近さん
「はい。保冷買い物カゴ用バッグなども展開しています。大手スーパーのレジカゴの平均的な大きさを調査して、フィットするサイズを用意しました。REJ-025シリーズは内側にフラップ生地(内側上部の生地)がついているのが特徴で、しっかり保冷できます。私も愛用していますが、サイドに持ち手がついているので荷物が多くなったときも持ち運びがラクチンで助かっています」

近さん
「RFA-025シリーズは、約25Lとたっぷり中身が入るサイズですが、コンパクトに畳んで薄くできます。お肉やお魚などの生鮮食品を買った帰り道も、保冷バッグがあれば安心です」

――買い物にエコバッグ持参が当たり前になったので、いろいろな種類を揃えておくと便利そうですね。

近さん
「そうですね。保冷機能はないのですが、こちらのポケットバッグも人気ですよ。本来ならもう一枚生地をあてて縫うところをあえて折り返し縫いにするなどの工夫で、耐久性とコンパクトさの両方を追求したREX シリーズです。小さいサイズのREX-010はマチが広いので、コンビニのお弁当も傾くことなく入ります」

――サーモスのスープジャーや水筒は愛用していましたが、保冷バッグやトートバッグも使ってみたくなりました。今日はありがとうございました!

実は、近さんにお話を伺うまでは100円ショップの保冷バッグを使っていたライター・関。今まで気にしたことがなかった保冷バッグ内部の厚みや縫製を家で確認してみると、改めてサーモス製品のクオリティの高さと、こだわりを実感しました。これまでは保冷バッグもエコバッグも、デザインや値段だけを見てなんとなく購入していたのかもしれません。

お弁当の持ち運びや、スーパーでの買い出しは毎日のように繰り返す暮らしのルーティーン。だからこそ、実力も使いやすさも、扱いやすさも兼ね備えた保冷バッグがあれば、小さいけれど確かな満足感が得られるような気がします。

サーモスの豊富なラインアップから、ぜひあなたにぴったりの保冷バッグを見つけてください。

撮影:小野奈那子
編集:ノオト

関あやか

ライター:関あやか

せき・あやか

有限会社ノオト所属の編集者、ライター。ヨガウエアやオーガニックコスメの販売経験から、好きな分野は料理、美容、健康、ライフスタイルなど、毎日の暮らしにまつわるなにげないこと。

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