市瀬悦子さんのそうめんレシピ 「つけ汁3種」「塩豆乳スープの担々ぶっかけそうめん」

さっと茹で上がり、薬味とめんつゆさえあればおいしく食べられる「そうめん」。でも、そのシンプルさゆえに食べ飽きてしまうことも……。今回は、そうめんのマンネリを打破する「手づくりつけ汁3種」と「塩豆乳スープの担々ぶっかけそうめん」を料理家・市瀬悦子さんに教えていただきます。

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市瀬 悦子(いちせ・えつこ)

市瀬 悦子

いちせ・えつこ

料理研究家。書籍、雑誌、テレビなどで活躍。大学卒業後、食品メーカーの営業から、料理の世界へ。多くの料理研究家のアシスタントを経て独立。『おいしくて、作りやすい家庭料理』をテーマに、書籍、雑誌、テレビ、イベント、メーカーのメニュー開発を中心に活動中。著書に『ひとり分から作れる麵の本』(マイナビ)『そうめんの本』(枻出版社)、など、麺に関する書籍も多数手掛ける。
Instagram:@ichise_etsuko

暑い夏に頼れる麺メニューといえば、やっぱり「そうめん」。

すぐに作れて、さっぱりおいしい。食べたいものが思い浮かばない日も、疲れてキッチンに立ちたくない日も、あれば頼りになる存在です。

そんな手軽さとおいしさが魅力のそうめんですが、いつも同じめんつゆ&トッピングになりがちで、夏も半ばになると、だんだんと食べ飽きてしまうのが正直なところでした。

手軽さはそのままに、そうめんの“新しいおいしさ”を見つけたい! そんなわがままを、数多くの麺に関する書籍を手掛けてきた料理研究家・市瀬悦子さんに相談してみました。

市瀬さん
「それなら、つけ汁を手づくりしてみましょう! 基本調味料を混ぜるだけでおいしくできますよ。お酒を使わないので煮切る必要がなく、簡単に作れます。さっとおいしいものが食べたい平日のランチにもオススメです」

ということで、さっそく「塩レモンつゆ」「黒酢つゆ」「ピリ辛みそつゆ」をご紹介。3種類ともに、鶏ガラスープの素を使います。

市瀬さん
「自宅で蒸し鶏などを作る人は、その煮汁を使うのもオススメ。その場合は、塩分を少し控えめにしてください。手づくりだからこそ、自分好みにアレンジできますよ。だしが効いた和風めんつゆとはまた違うおいしさを楽しみましょう!」

材料 (2人分)

  • 水…300ml
  • 鶏ガラスープの素…大さじ1/2
  • レモン果汁…大さじ1
  • 塩…小さじ1
  • 砂糖…小さじ1/2
  • レモン(国産/薄いいちょう切り)…適量

レモンのフレッシュな爽やかさが、口いっぱいに広がる「塩レモンつゆ」。角のないまろやかな酸味がそうめんの清涼感をさらに感じさせてくれます。後味に鶏ガラがふわっと香る、初めましての味わいです。

材料 (2人分)

  • 水…250ml
  • 鶏ガラスープの素…小さじ1
  • しょうゆ… 大さじ2と1/2
  • 黒酢… 大さじ1と1/2
  • 砂糖…大さじ1と1/2
  • ごま油…少々
  • 万能ねぎ(小口切り)…適量

コクのある酸味がアクセントの「黒酢つゆ」。砂糖が入っているのでガツン!とした酸っぱさではなく、程よい甘酸っぱさがクセになります。ごま油のおかげで、つるっとした喉越しも楽しめます。

材料 (2人分)

  • 水…250ml
  • 鶏ガラスープの素…小さじ1
  • みそ…大さじ2
  • しょうゆ…大さじ1/2
  • 豆板醤…小さじ1/2
  • にんにく(すりおろし)…少々
  • 白いりごま…適量

豆板醤の辛みと旨味が決め手の「ピリ辛みそつゆ」。ぷちぷちした食感の白いりごまはマストです。ニンニクが入っているので、ちょっぴりパンチが効いて箸がとまりません。混ぜた後に小鍋に移して温めてもおいしいそうです。

「せっかく手づくりつけ汁を味わうなら、そうめんもおいしく茹でましょう!」と市瀬さん。ポイントは、「ぬめりを取る」「よく冷す」「しっかり水気を切る」ことだそう。

1) そうめんを寝かせて入れられる直径22cm以上の鍋に1.5リットルほどの熱湯を用意する。沸騰したら、そうめんを入れてすぐに菜箸でほぐす。そうめんを入れるときだけやや火力を弱めると、吹きこぼれない。そうめんの袋に表示された火加減、時間通りに茹でる。

2) そうめんをざるにあけたら、すぐに流水をかけて冷やす。そうめん同士をこすりあわせるようにもみ洗いして、表面のぬめりを取る。

3) 氷水に入れて、さらによく冷やす。

4) ざるにあけて、網目にそうめんをぎゅっと押し付けながらしっかりと水気を切る。2〜3回繰り返して、お皿に盛り付ける。

▲つけ汁の食べ比べもおいしくて楽しい!

それでは、さっそくいただきます! 3種類のつけ汁はどれもさっぱりでそうめんとの相性バツグン。一口食べたら、思わずつけ汁だけをすすりたくなる味わいです。市販のめんつゆよりも、口の中で優しく風味が広がります。

さらに驚いたのが、水気をしっかり切ったそうめんのおいしさ。細麺ながらとコシを感じるそうめんは、つけ汁の味をしっかり引き立ててくれました。

そして、もう一品にご紹介いただくのは、「塩豆乳スープの担々ぶっかけそうめん」


市瀬さん
「ちょっぴりボリュームのあるそうめんが食べたい日にオススメです。和風におさまりがちなそうめんが、中華風で食べやすい一皿になります。時間のある休日にぜひどうぞ!」

  • そうめん…3束(150g)
  • 豚ひき肉…150g
  • にんにく(みじん切り)…1/2片分
  • きゅうり…1本
  • パクチー(ざく切り)…適量 
  • サラダ油…小さじ1
  • 豆板醤…小さじ1 
  • しょうゆ…大さじ1/2
  • ラー油…少々

【A】

  • 豆乳…300ml
  • しょうゆ…小さじ1
  • 塩…小さじ2/3

1) きゅうりは麺棒でたたいて食べやすく割る。パクチーは2cm幅に刻む。

2) フライパンにサラダ油、にんにく、豆板醤を入れて中火で熱し、香りがたったら豚ひき肉を入れ、肉の色が変わるまで炒め、しょうゆをからめる。

3) そうめんはたっぷりの熱湯で表示通り茹でる。冷水でしめ、水気を切って器に盛り付ける。

4) 3に2をのせ、きゅうり、パクチーを添える。よく混ぜ合わせたAと、ラー油をかけたら完成!

担々ぶっかけそうめんは、お肉と塩豆乳スープがとってもいいバランス。そこに、そうめんの柔らかさ、たたいたきゅうりのポリポリ感、パクチーの香りがベストマッチ! アジアの南国が恋しくなる味わいでした。

手軽だからこそ、こだわりなく、なんとな〜く作っていた、これまでのそうめん。材料も手順もシンプルだけど、そうめんのおいしさを見直す市瀬さんのレシピをぜひお試しください。

撮影:小野奈那子
編集:ノオト

関あやか

ライター:関あやか

せき・あやか

有限会社ノオト所属の編集者、ライター。ヨガウエアやオーガニックコスメの販売経験から、好きな分野は料理、美容、健康、ライフスタイルなど、毎日の暮らしにまつわるなにげないこと。

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