初心者でも簡単!自宅で燻製料理に挑戦

アウトドアクッキングでも人気の燻製料理。興味はあるけど、「手間や時間がかかりそう」「調理が難しそう」といったイメージを抱いている人も多いのでは? でも実は、自宅でも手軽に燻製料理を作ることができるんです。そこで今回は、サーモスのイージースモーカーを使って燻製料理に挑戦! 初心者が覚えておきたいポイントや調理のコツを、『お手軽アウトドア燻製レシピ』の著者・小雀陣二さんに教えていただきました。

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★取材にご対応いただいたのはこの方★

小雀陣二(コスズメ・ジュンジ)

小雀陣二

コスズメ・ジュンジ

アウトドアコーディネーター。アウトドアメーカー勤務を経て、雑誌を中心に広告、CMなどアウトドアに関する撮影をサポート。得意な料理を通じ、各メディアで手軽で簡単な料理やレシピなどを紹介し、料理教室も開催。アウトドア道具の企画、デザインにも携る。著書に『焚き火料理の本』『山料理』(山と渓谷社)など、キャンプ料理や山料理のレシピ本多数。週末は、三浦半島の突端、三崎港でカフェ「雀家」を営む。株式会社雀家・代表取締役。

スモーキーな香りが食欲をそそり、お酒のおつまみにもぴったりな燻製料理。「ちょっと煙をかけただけで、いつもとは違う味わいになるのが燻製料理の魅力」と、小雀さん。とはいえ、仕込みや手間が面倒そうで、自分で作るにはハードルが高そうな印象ですが、「実は燻製は難しくないんです」と小雀さんは言います。

「もちろん本格的に作ろうとすれば、仕込みに時間がかかり手間も多いです。でも、軽く煙をかけるライトスモークなら、初心者でも簡単に始められて食材も十分おいしくなります。今回は、僕が試行錯誤して作り出した、手軽で簡単な燻製料理のコツとレシピを紹介します」

燻製料理にチャレンジするその前に。そもそも、なぜ食材に煙をかける調理法が生まれたのでしょうか?

「燻製は、狩猟採集で取れた食材を長期間保存するために生まれた、古くから伝わる調理法のひとつです。保存の肝となるのが、塩と煙。塩によって食材の味付けと脱水をさせて、乾かしてさらに余計な水分を抜きます。その後、煙をかけることで燻煙が食材を包み込み、殺菌して傷みにくくします。今回紹介する燻製は、保存目的ではなくスパイスやハーブと同じような役割と考えてみるといいと思います。短時間に薫香と色付けし、その薫香が、食材の嫌な臭みを消したり、食欲をそそる効果があります」

▲本格的な調理法を用いらなくても燻製は楽しめる!

自宅で燻製料理をするときに必要な道具は?

「自宅で燻製を作る時に必要なのは、燻製器と燻製チップか燻製ウッド、あとは食材があればOK。チップには様々な種類がありますが、 初心者には万能な“さくら(チェリー)”があればいいかと思います。食材ごとに燻製チップを使い分けることもありますが、まずは細かいことにこだわらず、手軽に燻製を楽しむことから始めましょう」

▲今回調理に使った燻製器はこちら。チップ、焼き芋用の焼き石、網付き真空断熱技術を使いじっくり燻す、自宅や屋外どこでも調理可能な万能スモーカー。保温燻製器イージースモーカー/RPD-13 13,200円(税込)
▲今回用意した食材は、ソーセージ、プロセスチーズ、ボイルタコ。好みの食材を用意しよう

自宅で燻製料理をするときの注意や、やりがちな失敗は?

「燻製は“独特な煙が多い”というリスクがあり、吸排気能力が低いご自宅だと家中に薫香がついてしまいます。なので、基本的に燻煙をかける時間が1分から長くて5分くらいの“ライトスモーク”がおすすめです。加熱するので火傷にも注意です。また、自宅で調理する際は、換気扇の下で行うことをおすすめします」

▲イージースモーカーなら加熱時間も煙の量も少なく、手軽に燻製が楽しめる

食材の下ごしらえと燻製の手順を教えてください!

「食材の水分を拭って、スモーカーにチップを入れて網の上に食材を並べます。中火で熱し、煙が出たら弱火に。もし煙の出が悪ければ少し火を強めます。食材によって、1~5分間ほど煙をかけます」

▲食材にもよるが、一度に使用するチップは5g程度。少量でもしっかり香りがつく
▲燻製に水分は大敵! 水分がついていると香りがつきづらいので、燻す前にキッチンペーパーなどで食材をしっかり拭っておこう
▲網の上に食材を並べて火を付ける。煙が立ったらフタをして、5分ほど弱火にかける
▲「イージースモーカー」付属の保温容器にのせ、15分間保温する
▲おいしそうに色づいた燻製料理が完成。トータルたった20分で、しっかりスモークされた本格的な燻製が出来上がる

「ご自宅では煙を多く出し過ぎないように、換気をして楽しんでください。イージースモーカーがあれば簡単に燻製が楽しめるので、ちょっとしたおつまみや料理のアレンジに燻製を取り入れてみたら、料理の幅が広がりますよ」

そこで、小雀さんおすすめの燻製料理アレンジレシピを教えていただきました!

タコとチーズ、オリーブオイルのすべての材料に燻製をかけているから、食べた時のスモーキーな香りが一段と強く、深みのある味わいに。ビールはもちろん、ウイスキーやオレンジワインとも相性のいい一品です。

<材料>
・ボイルタコ…1パック
・プロセスチーズ…2〜3個
・オリーブオイル…適量
・イタリアンパセリ…適量(なしでもOK)

<作り方>
1.ボイルタコとプロセスチーズとオリーブオイルの燻製を作る
2.燻製したタコとプロセスチーズを食べやすい大きさにカットする
3.ボウルに 2を入れて、燻製したオリーブオイルと一緒に和える
4.お皿に盛り付ける。イタリアンパセリを散らすと彩りよく仕上がる

★ここがポイント!
燻製させた調味料でいつもの料理を格上げ!

食材だけではなく、いつも使う調味料の燻製にもチャレンジ。オリーブオイルや味噌、醤油、ゴマなど、自宅にある調味料を15分程火にかければ完成。時間をさらにかけるとより強く燻香がつきます。

▲調味料を燻す時は、お弁当に使うアルミカップが便利
▲調味料にほのかな薫香が移り、いつもの料理に変化をつけてくれる

味噌を燻製させるだけで、いつものたたきキュウリがワンランク上の味わいに。スモーキーな香りを纏った味噌の、奥深い味わいが癖になります。大根や人参などスティックサラダのディップにもおすすめ。ビールのおつまみにぜひ!

<材料>
・キュウリ…1〜2本(好みの量)
・燻製にした味噌

<作り方>
叩いたキュウリを、燻製させた味噌にディップしていただく。

さっぱりとしつつもほのかな薫香が口に広がり、リッチな余韻を楽しめるカルパッチョ。燻製させたオリーブオイルが“いい仕事”をし、本格的な味わいに仕上がります。食べた瞬間の風味に驚く、ホームパーティーのひと皿にもおすすめな逸品です。

<材料>
・お好みの魚や肉…適量
・燻製にしたオリーブオイル…適量
・レモン汁…少量
・塩…少量
・ピンクペッパー
・ディル

<作り方>
1.好みの魚や肉(写真は刺身用の鯛)を皿に盛り付ける
2.燻製させたオリーブオイル、レモン汁、塩を混ぜ合わせ 1にかける(レモン、塩は好みの味わいに合わせて量を調整)
3.仕上げにディルやピンクペッパーを散らせる

(まとめ)
初めて燻製料理にチャレンジしましたが、思っていた以上に短時間で本格的に作れてビックリ。 “調味料を燻製する”というアイデアも目から鱗で、「今度はあれとこれを燻製しよう!」とさっそく燻製料理にハマってしまいました。これからの季節、屋上やベランダでお酒と一緒に燻製調理を楽しむのも気持ちがよさそう。みなさんもぜひ、自宅で燻製に挑戦してみてはいかがでしょうか?


取材・執筆:坂井あやの
撮影:橋本真美(SPOKE Inc.)
編集:verb

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