親子で知ろう! 学校生活で意識したい「子どもの水分補給のポイント」

親子で知ろう! 学校生活で意識したい「子どもの水分補給のポイント」

ますます暑くなってくる、これからの季節。学校に水筒を持っていく子どもは、しっかり水分を摂れているのでしょうか。どんな飲み物を持たせるといい? どのタイミングで飲むように伝えたらいい? 親子で知っておきたい夏の水分補給について桃山学院教育大学教授・八木利津子さんに伺いました。

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八木利津子(やぎ・りつこ)

八木利津子

やぎ・りつこ

徳島大学教育学部卒。奈良女子大学大学院人間文化研究科博士後期課程修了。京都市立学校養護教諭として長年勤務後、滋賀県立大学、プール学院大学講師、桃山学院教育大学准教授を経て現在、同大学人間教育学部教授(学校保健コース長)。『実際にあった学校でのヒヤリハット事例から学ぶ』(健学社)、『子どもの健康と安全』(青踏社)他著書多数、テレビ出演など活躍中。

大人よりも汗っかきな子どもたち。それに加えてよく動き、暑い日には、親はしつこいほどに「水を飲んで」と声をかけてしまいがちですよね。でも、実際に子どもにはどのくらいの水分が必要なのでしょうか。八木さんから、水分量の目安となる計算式を伺いました。

●一日の必要な水分量の計算式●
小学生 体重1kg×60〜80ml
中高生 体重1kg×50ml

八木さん
「実は、1日に必要な水分量は大人も子どももさほど変わらず、1.0〜1.2リットルくらいです。これには、食事から摂る水分は含まれていません。食事からも1日に1リットル程度は摂れていると想定できるので、それ以外にこのくらいは摂ってほしいです。

“それ以上飲むと水中毒になりますか?”と聞かれることもありますが、10リットルほどを一気飲みしない限り、そんなことはありません。からだが欲する分だけ飲んで大丈夫ですよ。ただし、一度に飲む量はコップ1杯(180〜200ml)程度で、こまめに飲むことが重要です」

学校では、水筒の中身は「水」や「お茶」と指定がある場合が多いもの。スポーツドリンクや経口補水液など、渇いたからだを潤すイメージがある飲み物の方が、日頃の子どもの水分補給に適しているのでしょうか?

八木さん
「毎日学校に持参するなら、オススメはやはり、水かノンカフェインのお茶ですね。特に麦茶は体温を下げる効果が期待できるので、夏にもってこいでしょう。カフェインが入っている緑茶は利尿作用が強く、かえってからだの水分を出してしまいます。お楽しみとして飲むのは構いませんが、水分補給に適しているとはいえません。

スポーツドリンクを飲みたがるお子さんもいらっしゃるようですが、糖分が多いので、水で1/2〜1/3に薄めて飲むのがオススメです。味にややクセのある経口補水液を日頃から飲むのはなかなか続かないと思いますが、暑い日は自家製の経口補水液を持たせてあげるのもよいでしょう」

●八木さんの定番・オリジナル経口補水液●
水+ハチミツ+塩分(塩、レモン、梅干し、お酢などお好み)を混ぜれば、自家製の経口補水液のできあがり。

八木さん
「できれば砂糖ではなく、解毒や体力回復効果が期待できるハチミツで甘さを加えるのがポイントです。また、飲み物は5〜15℃が理想的な温度。氷をたくさん入れてしまうと、からだが冷えすぎてしまうので要注意です。冷蔵庫から出したての水やお茶は、5℃程度なので、そのまま保冷機能のついた水筒に入れましょう」

人が「喉が渇いた」と感じるときは、実は脱水症状の予兆である可能性も。「水分補給をするべき本当のタイミングは、喉が渇く前」と、八木さんが教えてくれました。でも、子どもが自発的に喉が渇く前に水分補給をするのは、なかなか難しいものですよね。

八木さん
「お子さんには、“授業が始まる前に飲もうね”と話しておくのがいいかもしれません。運動した後などは、自然に水分補給するでしょうし、先生からも声かけがあるので忘れづらいですよね。そうではなく、運動をする前、授業前など“何かをする前に”飲むよう伝えてみてください。また、からだがベタつくような汗をかいたときも、必ず水分補給をするように言っておきましょう」

マスクをしていると自分の呼吸で口内がある程度湿るので、喉の渇きに気づかないこともあるそう。喉が渇いていないからといって水分を摂らずにいると、隠れ脱水になる恐れも。

また、暑い季節はたくさん水分を摂らないと! と思いがちですが、実は季節が変わっても、必要な水分量は変わらないそう。

八木さん
「季節が変わっても、無理に飲む量を増やしたり減らしたりする必要はありません。ただ、夏場は学校の先生も子どもに水分補給しなさいと積極的に声をかけるのに対し、秋冬など汗をかきにくい季節には忘れがち。

秋冬は空気が乾燥しているので、春夏と同じように水分が必要です。ガブガブ飲まず、少しずつゆっくり回数を分けて飲みましょう。一年中変わらず、水分補給について意識してほしいです」

では、子どもが学校に持っていくのに適した水筒の大きさや形とは、どのようなものでしょうか。サーモスにも子ども用の水筒がたくさんありますが、八木さんのオススメは「コップが付いている水筒」だそう。

八木さん
「コップが付いた水筒ならば、自分がどれくらいの量の水分を飲んだのか、子ども自身が把握できます。メモリがある水筒でもいいのですが、いちばんわかりやすいのは“コップ1杯飲もうね”と教えること。また、小中学生であれば、600〜800mlサイズの水筒がオススメです。ただし、中高生の場合は、運動量や活動に応じて、プラスαサイズの水筒が必要です」

熱中症や脱水症状など、これからの季節は子どもたちの体調が心配になります。適切な水分補給のポイントを知り、子ども自身がしっかり実践できるよう、サポートしていきましょう。

編集:ノオト

吉川愛歩

吉川 愛歩

よしかわ・あゆみ

食のライター・料理家。暮らしと食の出版やコンテンツ制作に携わる。『メスティンBOOK』(山と渓谷社)、『キャンプでしたい100のこと』(西東社)などの執筆とレシピ監修を担当。児童向けのレシピつき小説『こねこのコットン チアーカフェストーリー』(学研プラス)が好評発売中。
Instagram:@yoshikawaayumi

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