家庭の中火でパラパラ! 今井亮さんに教わる「絶品チャーハン」のコツ

自宅で気軽に楽しめる中華の定番「チャーハン」。パラパラにおいしく仕上げるには、どうすればよいのでしょうか。中華料理を得意とする料理家・今井亮さんにおいしくチャーハンを作るコツを教えてもらいました。

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今井 亮(いまい・りょう)

今井 亮

いまい・りょう

京都にある老舗中華料理店で5年間働いたあと料理研究家を志す。ベースの中華料理はもちろん和食、洋食、お菓子作りの腕も評判。その人柄同様、誠実で誰でもおいしく作れるように計算されたレシピは安心感があり、男女を問わず、広い層年代層から支持を得ている。雑誌、書籍、テレビ出演ほか、料理教室『亮飯店』も主宰。家庭では一児のパパとして、育児と家事に奮闘中。近著に『"炒めない"炒めもの』、『白飯サラダ』(主婦と生活社)、『そそる!うち中華』(学研プラス)。
Instagram:https://www.instagram.com/ryo.imai1931/

ランチや夜ごはんをサッと作りたい時に重宝する「チャーハン」。幾度となく作ってきているはずが、手ぐせで作っているせいか、上達する気配がいっこうになかったり、完成度が日によってまちまちだったりと、悩みの多い料理でもあります。

チャーハンをいつでもおいしく仕上げるには、どうしたら良いのでしょう。いつものフライパンで、パラパラの極上チャーハンを作ってみたい! そんな思いを、『そそる!うち中華』(学研プラス)の著者である料理家・今井亮さんに伝えてみたところ……。

今井さん
今井さん

ちょっとしたコツを守れば、絶品チャーハンは自宅でも作れます! 今日は、スーパーで気軽に手に入るコーン缶や焼き豚を使ったレシピと共に、ポイントをお伝えしていきますね。

なんとも心強い回答が。今井さん、ぜひ教えてください!

  • ごはん 300g
  • 卵 2個
  • とうもろこし缶 50g
  • 焼き豚 50g
  • 長ネギ 1/4本
  • サラダ油 大さじ2
  • 塩 少々
  • 粗挽き黒こしょう 少々
  • 【A】

  • 醤油 大さじ1
  • 酒 大さじ1
  • ごま油 小さじ1
今井さん
今井さん

まず重要なのが、ごはんの温度です。冷たいと炒め時間が無駄にかかってしまい、熱々すぎると粘りが出てしまうので、「ほんのり温かい」がベスト! 保温ごはんならそのまま、炊きたてなら炊飯器から出して、少し湯気がおさまるくらいがちょうどいい感じです。

▲冷凍ごはんを電子レンジでチンして使う場合も、少し冷ましてから使うのがオススメ

【1】卵はよく溶く。焼き豚は5mm角に切る。長ネギはみじん切りにする。【A】は混ぜる。

▲途中で慌てないために大切な「下準備」
今井さん
今井さん

卵は、黄身と白身が一体化するように30秒〜1分くらい念入りに溶きほぐしておくと、グッと作りやすくなります。食材は全部切り揃えて。最後に流し入れる調味料【A】も、この時点で混ぜておくと安心です。


【2】フライパンにサラダ油を入れて、強めの中火で熱する。

今井さん
今井さん

フライパンは、待ちすぎかもと思うくらい、温まるまで待つのがポイントです。大さじ2の油を使うのは、卵を最大限にふんわりさせるため。おいしいチャーハンを作るためには、分量どおりの油を使うことが大切です。油を入れたあと、しっかりと高温になってから卵を投入します。


【3】卵を入れてひと混ぜしたら、ごはんを加える。

今井さん
今井さん

卵を投入したら、サッとひと混ぜしてすぐにごはんを投入します。ここはできるだけ手早く進めたい部分!


【4】卵とごはんをヘラで3〜4分ほぐし炒めてから、塩少々を加える。

今井さん
今井さん

卵とごはんを炒め合わせる時間の目安は3〜4分。実際に体感してみると、結構長く感じると思います。ヘラのように面の広いアイテムで、サッと切るように炒めるのがポイントです。上からぎゅっと押すのはごはんが潰れてしまうので避けてくださいね。

今井さん
今井さん

これくらい焼き色がつくまでしっかり炒めたら、もう8割は完成です。次に塩を加えましょう。卵でごはんをコーティングする前に塩を振ってしまうと、ごはんから水分が出てべちゃっとした仕上がりになってしまうので、必ずこのタイミングで入れてください。

今井さん
今井さん

フライパンを振る動作ができない場合は、ヘラを2枚使って混ぜるのもオススメです。


【5】とうもろこし、焼き豚を加えて1分ほど炒めたら、【A】を鍋肌から回し入れ、長ネギを加えて手早く炒め合わせて器に盛り、黒こしょうをかける。

今井さん
今井さん

仕上げに入れる調味料は、味付けだけではなく、蒸気でごはんをパラパラ、しっとり、ふんわりとさせる役割も担っています。この3つの要素が揃うと、よりおいしいチャーハンになるんです。長ネギを入れてサッと混ぜたら火を止めて、お皿に盛り付けましょう。

今井さん
今井さん

最後に、粗挽き黒こしょうを散らしたら完成です! ちなみに、作りたてのホカホカを食べるのが一番おいしいのですが、食べきれない場合は、すぐ急速冷凍して保存するのがオススメです。特に夏は常温の環境に置いておくと菌が繁殖しやすいので、気をつけてくださいね。

焦がし醤油のまろやかな香りがあたり一面を包み込むなか、出来上がったばかりのチャーハンを今井さんに食べていただきました。

▲チャーハンと見つめ合う今井さん
▲黄金色がまぶしいチャーハン
今井さん
今井さん

チャーハンは小さい頃からよく作っていた料理。中華料理店で修行していた頃も含めると、もう何回作ったのかわかりません(笑)。うん、今日もおいしい! お子さんも好きな味だと思います。

▲チャーハンを噛み締める今井さん

そんな、何千何万回とチャーハンを作ってきた今井さんのオススメは“具材で季節を取り入れること”。

今井さん
今井さん

ありあわせの具材で作るイメージが強いチャーハンですが、旬を取り入れてみると、より豊かに楽しめると思います。このレシピも、缶のとうもろこしの代わりに塩茹でして甘みが引き立ったとうもろこしを入れてみると、一気に夏の味わいになりますよ! 最近はスーパーでも見かけるので、ぜひ。

今回のチャーハン作りでは、サーモスのデュラブルシリーズフライパンKFGの「26cm」サイズを使っていただきました。

▲ガス火専用の「KFG-026」。深型設計なので炒め物に便利
今井さん
今井さん

チャーハン作りはフライパンの大きさも重要で、2人前を作るなら24〜26cmサイズは欲しいところ。この大きさのフライパンがひとつあれば、材料をしっかり混ぜ合わせられて、さまざまな調理に対応できるので便利です。暑い夏こそ、チャーハンを楽しんでくださいね!

家に帰ってから早速、今井さんに教わった方法でチャーハンを作ったところ、自分で作ったとは思えないほどに、熱々パラパラしっとりふわふわに仕上がりました。作り方さえマスターすれば、絶品チャーハンは食べ放題……だったのですね!

そんな、夏のお供にぴったりな「とうもろこしと焼き豚の焦がし醤油チャーハン」のレシピ。チャーハン作りに自信が持てなかったという人も、ぜひチャレンジしてみてほしいです。

執筆:高橋 亜矢子(ノオト)
撮影:栃久保 誠
編集:ノオト

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