優しい甘さが食べやすい【あんぽ柿と柚子の七草粥】

新たな一年の無病息災を祈り、1月7日に食べる「七草粥」。七草のえぐみが苦手という人にも食べやすい「あんぽ柿と柚子の七草粥」のレシピを国際中医薬膳師・塚本紗代子さんに教えていただきます。
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<プロフィール>
塚本紗代子(つかもと・さよこ)
株式会社TSUMUGI代表。国際中医薬膳師。「食卓から善い暮らしを。Well-being starts from the table.」をテーマに、自分にも地球にも「善い暮らし」を探求し、未来へつむぐ、食卓を軸とした活動を行う。
TSUMUGI ホームページ : https://tsumugi.ltd/
1月7日は、「人日(じんじつ)の節句」。早春に芽吹く春の七草「せり」「なずな」「ごぎょう」「はこべ」「ほとけのざ」「すずな(蕪)」「すずしろ(大根)」を入れた七草粥を食べると、邪気が払われて健やかに一年を過ごせると言われています。

「お正月明けの疲れ気味な胃腸をいたわるためにも、ぜひ七草粥を食べましょう。七草のえぐみが苦手な人も食べやすいレシピをご紹介します」(塚本さん)
- 七草 1パック
- お米 1/2カップ
- あんぽ柿 2個
- ごま油 小さじ1
- 水 5カップ
- 塩 お好みで
- 柚子の皮 お好みで
① 七草の青菜はみじん切り、すずな(蕪)、すずしろ(大根)、ヘタをとったあんぽ柿は食べやすい大きさにカットします。
② 土鍋にお米を加え、香ばしい香りがしてくるまで1分程度、焦げないよう丁寧に炒ります。
③ ②に水と、すずな(蕪)、すずしろ(大根)を加え、中火で炊きます。
④ 土鍋の底が焦げないように時々混ぜます。くつくつ沸騰してきたら、ごま油とあんぽ柿を加え、フタをして弱火で30〜40分程度煮込みます。
⑤ とろみがついてきたら、七草の青菜を加えて1〜2分程度火にかけ、塩で味を整えて完成です。食べる直前に柚子の皮を乗せて召し上がれ。

「お粥に果物!?と驚かれるかもしれませんが、干し柿の自然な甘みは七草と相性ぴったりです。柚子の香りも爽やかに広がる食べやすい味に仕上げました。お米を炒っているから、ほんのり香ばしさも感じられてとってもおいしいです!」(塚本さん)

「日頃から食べ過ぎてしまった翌日や外食が続くと、お粥を食べて胃腸の調子を整えている」と塚本さん。七草粥以外にも、よく食べている定番のお粥3種も教えていただきました。

「からだの乾燥が気になるときは、鶏肉のお粥がオススメ! お米、水、鶏肉を火にかけて、沸騰したらごま油を加え、とろみが出るまで弱火で煮込みます。からだを潤してくれる白キクラゲや松の実を加えてもおいしいですよ」(塚本さん)

「冷えが気になるときは、海老のお粥をよく食べます。お米、水、干し海老、干し貝柱を火にかけて、沸騰したらごま油を加え、とろみが出るまで弱火で煮込みます。海老はからだを温める食材とされ、活血(かっけつ)と言って、血の巡りをよくする効果が期待できます。血を補う黒キクラゲをプラスしても◎」(塚本さん)
「お粥が日常食の中国のように、いろいろトッピングして食べるとお粥の世界がぐんと広がります! 自分好みにどんどんアレンジしちゃいましょう」と、パパっと自家製トッピングを盛り付けてくれた塚本さん。
この日のテーブルには、(写真上のお皿左から)「黒酢」「マーガオ(レモングラスのような香りが特徴の台湾の生胡椒)」「ニラとザーサイのナムル」、(写真下のお皿左から)「梅しそ」「味玉」「黒糖くるみ」が並びました。
撮影:小野奈那子
編集:ノオト

ライター:関あやか
せき・あやか
有限会社ノオト所属の編集者、ライター。ヨガウエアやオーガニックコスメの販売経験から、好きな分野は料理、美容、健康、ライフスタイルなど、毎日の暮らしにまつわるなにげないこと。
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