ホットケーキミックスで簡単! 伝統菓子「シュトーレン」の作り方

「シュトーレン」とは、バターをたっぷり使った生地にドライフルーツやナッツを練り込んで焼き上げるドイツの伝統的なお菓子。クリスマスを待つアドベント(イエス・キリストの降誕を待つ期間)の間に食べるこの時期ならではのスイーツです。ホットケーキミックスで簡単に作れるレシピを、お菓子研究家の荻田尚子さんに教えていただきました。
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荻田尚子
おぎた・ひさこ
お菓子研究家。東京・武蔵野市在住。大学卒業後、エコール 辻 東京(旧・エコールキュリネール国立辻製菓専門カレッジ)で学ぶ。東京・青山のフランス菓子店「シャンドン」に2年間勤務ののち、料理研究家・石原洋子氏のアシスタントに。現在は雑誌やテレビなどで幅広く活躍中。初心者でも失敗なく作れるケーキに定評がある。著書に『ホットケーキミックスで愛されお菓子』(学研プラス)など多数。

今年もあっという間にクリスマスシーズンがやってきました。街を歩いているとイルミネーションを目にすることが増えたり、自宅にクリスマスツリーなどのアイテムを飾り始めたりと、それぞれにクリスマスのワクワクを楽しんでいるでしょうか?
そんなホリデーシーズンにぜひ味わってもらいたいのが、クリスマスの本場ドイツの伝統菓子「シュトーレン」です。シュトーレンはバターをたっぷり使った生地にレーズンやオレンジピール、アーモンドなどを練り込んだ発酵菓子。ドイツでは、12月25日の約4週間前の日曜日からクリスマス・イブまでのアドベント期間に出回り始めて、毎日一切れずつ食べながら、クリスマスを待つ習慣があるのだそう。
バターや砂糖たっぷりの本場さながらのシュトーレンもおいしいけれど、もう少し手軽にシュトーレンを楽しみたい! という人には、ホットケーキミックスを使った手作りシュトーレンがおすすめ。
そこで、『ホットケーキミックスで愛されお菓子』(学研プラス)の著者である荻田尚子さんに、ホットケーキミックスで簡単に作れるシュトーレンのレシピを教えてもらいました。

荻田さん
「ホットケーキミックスは、お菓子作りに必要となる小麦粉、砂糖、油脂、ベーキングパウダーがバランスよく配合されているから、気軽なお菓子作りにぴったり。細かい粉なので、ふるいにかける必要もなく、ぐるぐる混ぜるだけで卵や牛乳となじみます。
今日はナツメグとカルダモンを使うレシピを紹介しますが、スパイスは1種類でもOK! シナモンでもぐっと深みがでて、おいしく作れますよ。ぜひお子さまやご家族と一緒にシュトーレンを作って、クリスマスまでの時間を楽しんでください」
- ホットケーキミックス…150g
- ナツメグ(粉末)…小さじ1/4
- カルダモン(粉末)…小さじ1/4
※スパイスは1種類でもOK。シナモンやジンジャーもおすすめ
- バター…30g
- 卵…1個
- 牛乳…大さじ1/2
- ミックスナッツ&ドライフルーツ…50g
【仕上げ用】
- バター…20g
- 粉砂糖…適量
・バター(30g)は耐熱容器に入れてラップをかけ、600wのレンジで40秒ほど加熱し、溶かしておく
・オーブンは170℃に予熱する













「こんなに簡単でいいんですか!?」と何度も確認してしまったほど、あっという間に完成したシュトーレン。1cmほどの厚みにカットして食べるのがおすすめです。

さっそく一切れいただくと、ホットケーキミックスのほんのりした甘さに、しっかりとスパイスが効いていて、とってもおいしい! パンとケーキのちょうど間くらいのほろっとした食感に、ドライフルーツやナッツの食感がアクセントになっていて、コーヒーにも紅茶にもよくあいます。甘すぎるシュトーレンが苦手な人でも、これならおいしくいただけそう。
常温での日持ちは4~5日ほどが目安となりますが、先に切り分けて冷凍し、食べる直前にトースターで焼けば、1〜2週間ほど楽しむことができます。
朝食や仕事の合間のおやつに一切れずつ食べながら、クリスマスまでのワクワク、そわそわした気持ちを楽しむ。今年はそんな、季節の移ろいを感じる時間を作ってみませんか。
撮影:藤原葉子
編集:ノオト

櫻井朝子
さくらい・あさこ
2018年からフリーランスライターとして活動。暮らしや住まいにまつわる記事を書いています。夫と立飲み屋もやっています。趣味は読書・手仕事・刺繍など。
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