疲れたら歩いてOK! 初心者も挫折しない、週1回から気軽に始めるランニングのコツ

気候もおだやかで、からだを動かしたくなる秋。密を避けて気軽に始められるスポーツといえば、「ランニング」です。初心者が無理なく楽しくランニングを始めるコツを、ランニングアドバイザー・湯田友美さんに教えていただきました。

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湯田友美

湯田友美

ゆだ・ともみ

2004年に愛知淑徳高校からワコール入社。すぐに頭角を現し入社1年目にアジアジュニア選手権3000mで優勝、世界ジュニア選手権でも同種目4位。その後も駅伝の主要メンバーとして多くの大会で優勝に貢献した。2007年の都道府県駅伝では大会記録である29人抜きを達成。2010年に現役引退、その後はadidas Runnersのコーチや全国各地のマラソン大会のゲストランナーとして活躍中。アディダスランニングアドバイザー。スマイリーエンジェル代表。

からだを動かして、運動不足を解消したい。体力に自信はないけれど、なにかスポーツを始めたい。そんな人に、ぜひオススメしたい「ランニング」。

ランニングと聞くと、「自分を追い込むストイックなスポーツ」というイメージを抱く人もいるかもしれません。しかし、「近所を散歩する延長で気軽に始められるのが、ランニングの魅力のひとつです!」と話してくれた湯田さん。


「ランニングを楽しく継続するために大切なのは、とにかく頑張りすぎないこと(笑)。体育の授業のように、タイムを競う必要はありません。周囲の景色を楽しむくらい余裕があるペースのランニングは、すごく気持ちがいいですよ。ランニングが習慣化すると、ポジティブなマインドになったり、体力がついてからだもスッキリしたり、心身ともに整っていく実感があります。まずは、自分のペースでゆったり走るランニングから始めてみましょう!」(湯田さん)

ランニングに興味を持った人が、無理なく楽しく始められるランニングのポイントを教えてもらいました。

まずは、30分間動いてみましょう。5分歩いて、5分走るを繰り返してみてください。苦しくなったらまた歩く、といったゆるさで大丈夫。走るときは、「速歩き」くらいのペースをイメージすると◎。

「大切なのは、速さでも距離でもなく、からだを動かす心地よさを感じること。ランニングは、週1回でも継続することで必ず体力がついてきます。余裕のある人は、平日と休日あわせて週2回走ってもよいでしょう」(湯田さん)

ランニング初心者は、できれば坂道などのアップダウンのない平坦なコースを走りましょう。足腰に負担をかけないためにも、無理は禁物! 坂道があったら歩きましょう。

「整備されている公園のランニングコースなどを上手に活用するのもオススメです。道路を走る際は、歩行者や自転車、車などに十分配慮しましょう」(湯田さん)

気温も湿度も高い夏の日中を除けば、ランニングは基本的に走りたいときにいつでも走ってOK。

「朝に走ればスッキリした状態で1日をスタートできますし、在宅ワークの気分転換を兼ねて日中に走るのもオススメです。夜道を走るときは、反射材を身につけて事故には十分注意しましょう」(湯田さん)

走っている自分がイメージできたら、次はランニングウエアが気になるところ。湯田さんによると、まず用意すべきは、ランニングシューズとタイツ。ランニングの楽しさがわかってきたら、Tシャツ、ショートパンツ、ジャケット、各種小物などを揃えても遅くないそうです。

安全にランニングを楽しむために、ランニングシューズはマストアイテム。できれば、試着をして自分の足に合ったランニングシューズを選びましょう。絶対にチェックしたいのは、つま先1cmの余裕。

「ぴったりサイズのランニングシューズは、走っていると指先があたって爪が剥がれてしまうことがあります。普段の靴より少し大きめのサイズでも、しっかり紐を結べば中で足が動く心配はありません。初心者は、足裏の衝撃を緩和するクッション性があるランニングシューズがオススメです」(湯田さん)

秋冬に外をランニングする際は、足を冷やさないようにタイツを着用しましょう。普段使いの綿素材のレギンスではなく、ポリエステルなど、速乾性のある素材のタイツがオススメです。

「体力がついて走る距離がのびてきたら、機能性タイツなどを試してみるとよいでしょう。また、女性はバストサイズに関係なく、スポーツ用のブラジャーを着用してください。胸を支えるクーパー靭帯を保護して、胸垂れを防止しましょう」(湯田さん)

「在宅ワークの日は、ランニングウエアを着用していることも多い」という湯田さん。動きやすく、さらっとした素材で、仕事の合間にストレッチをしたり、そのままランニングにも飛び出せたりするのがお気に入りだそう。お気に入りのウエアを探してみましょう。

シューズやウエアを身にまとったら、いざランニングスタート! 前後の食事や水分補給、準備運動やクールダウンも、しっかり意識しておきましょう。

食事した直後のランニングは、消化不良を引き起こしたり、脇腹を痛めたりする可能性があります。目安として、食後は2時間以上あけてから走りましょう。

「水分はランニングの前後に一気にまとめて摂取するよりも、1日を通してこまめに飲むのがオススメです」(湯田さん)

ゆっくりペースでランニングを楽しむとしても、走る前には動的な準備運動、走ったあとはストレッチが必須です。ケガを防止するため、また翌日に疲れを残さないためにも、必ず習慣にしましょう。

「走る前は、全身の関節や筋肉をしっかり動かす準備運動を取り入れましょう。特に肩甲骨周りと下半身を動かすことを意識して。歩きながら、上半身や腰周りを動かすのも◎」(湯田さん)

走るときは目線が下がりがち。自分の目の高さで、目線を20mほど先に向けましょう。腕振りはリラックスした状態で、脇を軽くしめて、肘は90度くらいの角度で、振り子のように前後に楽に振りましょう。

「準備運動で上半身、特に肩甲骨周りをしっかり動かしておくと、自然と胸が開いて走りやすくなりますよ。着地は、重心の真下を意識しましょう。重心の真下で着地する感覚がよく分からない人は、軽くジャンプをして重心の真下を感じてみましょう。同時に、ジャンプで感じた地面の反発を走りにも生かしていきましょう!」(湯田さん)

ランニングを終えたら、からだが冷える前にストレッチを行いましょう。

「翌日に疲れや筋肉痛を残さないために、下半身を中心にストレッチを行うことがポイント。足裏は竹ぶみやゴルフボールを踏んでほぐすこともできますよ。シャワーを浴びてからでもOKです」」(湯田さん)

湯田さんに教えてもらった「頑張らないランニング」。「歩いてもいい」「週1回でも体力がつく」と言われると、ランニングに対するハードルがぐっと下がっていきます。走ることに慣れてきたら、目標タイムを設定したり、大会の出場を目指したりしても良さそうです。

まずは自分の生活リズムに合わせたランニングで、楽しく走り始めてみませんか。

取材・執筆:関あやか(ノオト)
イラスト:すぎやままり
編集:ノオト

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