スパイスは3つだけ! 香りを楽しむ「本格チャイ」と「スパイスコーヒー」の作り方

秋冬になると恋しくなる飲み物といえば、温かな「チャイ」。スーパーで手に入る「シナモン」「カルダモン」「クローブ」で作る、簡単なのに本格的なチャイを料理家・榎本美沙さんに教えていただきました。同じスパイスで作る「スパイスコーヒー」もぜひお試しください。
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空気が乾燥して、朝や夜はぐっと冷えるようになりました。これから長い冬が始まるのか……と身構えてしまいますが、肌寒い季節だからこそ、ちょっとした楽しみを味わいながら日々を過ごしたいもの。
筆者の場合は、温かな飲み物を飲む瞬間が、まさにそのひととき。特に「チャイ」が飲みたくなると、秋が深まり、もうすぐそこまで冬がやってきたような気持ちになります。
インスタントの手軽なチャイも便利だけど、この冬は自宅でちょっと本格的なチャイを作ってみたい! そう思ってたどり着いたYouTube でチャイ作り動画を公開していた料理家・榎本美沙さんの元を訪れました。

榎本美沙
えのもと・みさ
料理家/発酵マイスター。「発酵食品」、「旬の野菜」を使ったシンプルなレシピ開発が人気で、テレビ、雑誌や書籍、WEBへのレシピ提供、企業のレシピ開発、料理教室、イベント出演などを行う。著書に『ジッパー袋でかんたん季節の保存食』(家の光協会)、『野菜のべんり漬け』(主婦の友社)がある。『からだが整う〝ひと晩発酵みそ〟』(主婦と生活社)が発売中。YouTubeチャンネル「榎本美沙の季節料理」、夫婦でつくるレシピサイト「ふたりごはん」も人気。
Instagram:@misa_enomoto
「香りを楽しむ飲み物は、オンオフの切り替えのスイッチにもなるように感じます。私も午後のリラックスタイムなど、ほっと一息つきたいなと思ったときにチャイを飲むことが多いです」と話してくれた榎本さん。
初めてチャイ作りに挑戦するなら、「シナモン」「カルダモン」「クローブ」の3つのスパイスを使うレシピがおすすめだそう。どれも聞いたことがあるスパイスで、チャイ作りのハードルが一気に下がります。
榎本さん
「ポイントは、スパイスをつぶして、水から煮出すこと。これだけでスパイスの香りが引き出されて、短時間で濃くておいしい本格チャイが完成します。今回のレシピは、優しい甘さでスッキリ飲める味わいに仕上げました。スパイスや茶葉を煮出す間の香りも、ぜひ楽しんでくださいね」
3. 紅茶の茶葉を加えて、さらに2分煮出す。
4. 牛乳ときび砂糖を加えて温める。
5. 茶こしを使って、カップに注ぐ。
それぞれの工程でふんわり香りが立ち上り、それらがゆっくりと混じり合っていく様子を見つめていると、あっという間にチャイが完成! むずかしいことは何もしていないのに、チャイを淹れる時間そのものがなんだか幸せで味への期待も高まるばかり……! 榎本さん、今日のチャイのお味はいかがですか?
榎本さん
「やっぱり水から煮出すとスパイスも紅茶もしっかり香る、華やかなチャイになりますね。ミルクたっぷりの優しい味わいで、からだがぽかぽか温まっていくのを感じます。ホールのスパイスがおすすめですが、パウダースパイスで代用する場合は、作り方4のタイミングでプラスすると香りが残りやすいと思います」
今回のレシピに登場した「シナモン」「カルダモン」「クローブ」。せっかくならば、本格チャイ以外のホットドリンクでも、おいしく味わうことはできるのでしょうか?
榎本さん
「シナモンスティックは、いつものコーヒーや紅茶にそのまま入れて、くるくる混ぜるだけで香りがうつっておいしいですよ。今日は、カルダモンとクローブで風味つけした『スパイスコーヒー』をご紹介します」
- コーヒー粉…20g
- カルダモン…2粒
- クローブ…4粒
- お湯…450ml前後
榎本さん
「スパイスコーヒーは、香りを楽しむブラックも、ミルクをたっぷり入れてマイルドに味わうのもおすすめです。サーモスのタンブラーは、温かさはキープしてくれるのに外側が熱くならないのがいいですね。その日の気分に合わせて、みなさんもおうちカフェを楽しんでくださいね」
こうして完成した一杯は、優しく重なるスパイスの香りや味わいがしっかりと感じられて、何度作っても「チャイってやっぱりおいしいな〜」と実感しています。
一度作ると、そのおいしさと手軽さにハマってしまう榎本さんの「本格チャイ」と「スパイスコーヒー」。まだまだ寒い日々が続きますが、今回教えていただいたホットドリンクでぜひ温まってくださいね。
取材・執筆:関あやか (ノオト)
撮影:小野奈那子
編集:ノオト
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