サーモスWEBマガジン

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サーモスのフライパンがさらに進化。調理が楽しくなる新シリーズの秘密を教えてもらいました!

炒めるのはもちろん、煮る、蒸す、揚げるといった調理もしやすい、サーモスのフライパン。2025年8月に白い内面が特長の「セラプロテクトコート(KFOシリーズ)」と、外側にミラー仕上げのデザインを施した「取っ手のとれるフライパン(KSFシリーズ)」が仲間入りしました。ラインアップの広がりと進化のポイントについて、マーケティング部の板垣雄志さんに教えてもらいました。

板垣雄志

板垣雄志

いたがき・たけし

2017年入社。マーケティング部・商品課に所属。これまで国内外で魔法びん開発の経験を経て、商品課所属後にフライパン開発に携わる。

外出のお供から、食卓へ

高い品質と性能はもちろん、使いやすさにもこだわって魔法びんなどの商品開発を行ってきたサーモス。そんな同社が「その技術を生かしたアイテムを家の中にも届けたい」という思いから開発を始めたのが、「KITCHEN +(キッチンプラス)」シリーズです。

2019年にフライパン市場に参入して以来、鍋やキッチンツール、保存容器、包丁にいたるまで、家庭での調理をより快適にする商品開発を進めています。

なかでも使用頻度が高いフライパンは、「焦げつきにくさ」や「扱いやすさ」が重要視されるアイテム。サーモスがこれまで展開してきたのは、そんなニーズに応える2つのコーティングシリーズでした。

●軽やかな「耐摩耗性デュラブルコート」
日常的に気軽に使えるスタンダードタイプ 。アルミ基材の上に、「プライマーコート」「ミドルコート」「トップコート」のふっ素を3層構造で仕上げ、“硬質フィラー”という素材を取り入れて耐摩耗性を向上させています。また、非粘着性が高く、食材がこびりつきにくいです。

●耐久性に優れた「プラズマ超硬質コート」
より長く愛用したい人に向けたハイグレードタイプ。一般的なフライパンはアルミ素地にふっ素を直接コーティングしますが、このフライパンはアルミ素地に17000℃(※)のプラズマジェット加工をしてから、ふっ素をコーティングしています。アルミ素地の表面がギザギザした鍵状になるため、基材とコートがより強力に密着。擦り減りにくく、焦げつきにくさが持続します。


  • コーティング時のプラズマジェットの電子温度

板垣さん
板垣さん

いずれのフライパンも料理がくっつきにくいので、炒め物やこんがり焦げ目をつけるような焼き物を作る機会が多い方に特におすすめです。

白さが特徴の「セラプロテクトコート」

さらに2025年8月からは、調理の楽しさやデザイン性を意識した「セラプロテクトコート(KFOシリーズ)」がラインアップに加わりました。その最大の特徴は、白い見た目

ガスIH両用。4つのサイズ(20、24、26、28センチ)のフライパンのほか、玉子焼き用と、注ぎ口のついたマルチパン2サイズ(26、28センチ)がある
ガスIH両用。4つのサイズ(20、24、26、28センチ)のフライパンのほか、玉子焼き用と、注ぎ口のついたマルチパン2サイズ(26、28センチ)がある
板垣さん
板垣さん

白い内面にしたことで食材などの色がわかりやすく、火の通り具合や味付けの加減を確認しながら仕上げることができます。煮込み料理や揚げ物(※)など、調理中の変化が目で見てわかるので、料理をしていて「楽しい!」と感じてもらえると思います。

  • 20センチのサイズ、玉子焼きフライパン以外でガス調理の場合は揚げ物での使用OK

白い製品というと、傷が目立たないかどうかも気になるところ。その点は「セラプロテクトコート」で解消しています。

板垣さん
板垣さん

耐久性が高いセラミックコーティング「セラプロテクトコート」を採用しているため、傷がつきにくいです。

また、このシリーズではサーモスで初めて、溶けた金属を型に流し込んで成形する「ダイキャスト製法」を採用しています。

板垣さん
板垣さん

従来のプレス成形だと素材の厚みは均一になります。一方、ダイキャスト製法の場合、部位ごとに厚みを変えられるので、底はしっかり、側面は薄くといった調整が可能になります。その結果、強度を保ちながら、より一層の軽量化が実現できました。

さらに、この製法を活かすことで留め具のないハンドル設計も実現。汚れがたまりにくく、洗いやすさも大きく向上しています。

ハンドルと本体とを繋ぐ留め具がない。写真は注ぎ口つきで汁物にも使いやすいマルチパン
ハンドルと本体とを繋ぐ留め具がない。写真は注ぎ口つきで汁物にも使いやすいマルチパン
板垣さん
板垣さん

インテリアに馴染むよう木目調のハンドルを採用したのも、サーモスの調理器具において初めての試みです。

樹脂製のため、水分を吸わず、耐久性・衛生面でも安心です。加えて、取っ手の内側を空にすることで、さらなる軽量化を目指しました。

優しい色合いのウッドテイストだが、樹脂でできている
優しい色合いのウッドテイストだが、樹脂でできている

進化を続ける「取っ手のとれるフライパン」

「取っ手のとれるフライパン」もサーモスの人気シリーズです。調理後にそのまま食卓に並べたり、収納時にコンパクトに重ねたりできる利便性から、多くの家庭で支持されています。

取っ手はワンタッチでしっかり固定できる設計
取っ手はワンタッチでしっかり固定できる設計
板垣さん
板垣さん

取っ手が外せることで、冷蔵庫にそのまま入れたり、オーブンで使えたり(※)と、調理から保存までフライパン1つで完結できるのが魅力です。

  • 220℃まで対応。取っ手を入れるのは不可

2層構造で進化した新シリーズ「KSF」

そんな「取っ手のとれるフライパン」に2025年8月から新たに加わったのが、アルミとステンレスを組み合わせた2層構造の「KSFシリーズ」です。

高級感があり、つるっとした触り心地
高級感があり、つるっとした触り心地
板垣さん
板垣さん

これまでのIH対応フライパンは、アルミの底面にステンレスの板を貼り合わせていました。そのため裏側に凹凸があったんです。今回のシリーズでは、アルミとステンレスをあらかじめ一体化させた材料を成形したことで、すべての面がフラットになり、見た目も美しく、洗いやすくなりました

軽さがあるのも、アルミとステンレスの2層構造ならではの強みです。

板垣さん
板垣さん

内側にアルミを採用することで、軽量化と熱伝導性を両立しています。コーティングはくっつきにくい「耐摩耗性デュラブルコート」を採用しているので、焼き物や炒め物が多い人におすすめです。

フライパンを長持ちさせるコツ

調理器具のなかでも、使用頻度が高いフライパン。毎日のように活躍するからこそ、使い方次第で寿命が大きく変わります。サーモスのフライパン全シリーズに共通する、正しい扱い方を聞きました。

●空焚きはNG(1分半程度の予熱はOK)
空焚きをするとフライパンが高温になり、変形やコーティング劣化、有毒ガス発生の原因になります。1分半くらいの中火での予熱ならOK。

●必ず中火以下で調理する。少しの時間でも強火は厳禁
調理をする際の火力は、中火以下を推奨しています。炎が底からはみ出るような強火は避けましょう。高温はふっ素加工を弱め、金属ヘラなどによる傷もつきやすくなります。

●金属製のツールを使わない
表面のコーティングを痛める原因となるため、金属製のキッチンツールの使用はNG。調理や盛り付けにはシリコンや木製のツールがおすすめです。

●調理後は急冷しない
調理後の熱々の状態で水をかけると変形や剥がれの原因に。ジュッと音がしない程度まで冷ましてから洗いましょう。使用後は1時間以内に中性洗剤で洗うのが理想です。

●洗ったら、水抜き穴から水が出るように軽く振る
フライパンを洗い終わったら、水抜き穴を下に向けてフライパンを少し軽く振り、取っ手内部に水が残らないようにしましょう。

取っ手の裏側に水抜き穴がある
取っ手の裏側に水抜き穴がある

●こびりつきは交換のサイン
フライパンの寿命の目安は、非粘着性の効果を感じられなくなった時。タンパク質の多い肉類や目玉焼きがこびりつきはじめたら、買い替えを検討しましょう。

板垣さん
板垣さん

サーモスでは、社内モニターを通年で行い、いいものを作るために試行錯誤を重ねています。時には手厳しい指摘が入ることもありますが、この取り組みは製品の品質や利便性の向上に大きく役立っています。

今後も、生活者の方々に寄り添うために、さまざまな声に耳を傾けながら、ブラッシュアップしていければと考えています。

ラインアップが充実したサーモスのフライパン。用途や自分の好み、ライフスタイルに合わせて選べます。ぜひ手に取って使いやすさを実感してみてください。

撮影:小野奈那子
編集:ノオト

船橋麻貴

船橋 麻貴

ふなばし・まき

雑誌やWEB、広告などで執筆中。生涯の目標に締切厳守を掲げるものの、いろいろ遅れがちな人生。特技は暴飲暴食と思いつき旅。焼き菓子&パン1年生。

この記事で使用した製品

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