サーモスWEBマガジン
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お出かけのときも手作りで!離乳食をスープジャーで持ち歩こう
お出かけのときの離乳食、どうしていますか?保温力のあるスープジャーなら気軽に持ち運べて、外出先でもちょうどいい温度で赤ちゃんに食べさせてあげられます。管理栄養士の植草真奈美さんに、手軽に作れる離乳食レシピと、作るうえで気をつけたいポイントをお聞きしました。
植草 真奈美
うえくさ・まなみ
管理栄養士・フードコーディネーター
保育園で栄養士として、離乳食や乳幼児食、アレルギー食など子どもたちの食に携わる。その後、大手料理教室へ。本社商品開発部でレシピ開発、ヘルスケア事業部の立ち上げに従事。現在は独立し、管理栄養士としての視点を生かしたレシピ開発やベビーフードなどの商品開発、アスリートの栄養サポートなど幅広く活躍中。
Instagram:@nut.manami
Nadia:https://oceans-nadia.com/user/190156
離乳食でも活躍する、コンパクトサイズのスープジャー
赤ちゃんとのお出かけが増えると、気になるのが外出先での離乳食。市販のベビーフードは便利ですが、食べ慣れた味を温かいまま食べさせたいときは、保温性にすぐれたスープジャーが活躍します。
とはいえ、赤ちゃんに食べさせるからこそ注意が必要な点もあります。
植草さん、手作りの離乳食をスープジャーで持ち歩くなら、どの段階からが目安になるでしょうか。
初期は1回食、中期は2回食と食事の回数がまだ少ないので、外出先で離乳食を食べさせる機会があまりないんですよね。また、この時期までは水分が多くて傷みやすい調理法になるのであまりおすすめしません。
スープジャーでの持ち運びに適しているのは、3回食が始まる後期(生後9〜11ヶ月頃)以降です。完了期(12〜18ヶ月頃)にはおやつも加わり、外での食事シーンがより増えていきます。
具材の形がある程度残る後期~完了期が、スープジャーの持ち運びにちょうどいい目安ですね。では、スープジャーに離乳食を入れるときのポイントを教えて下さい。
スープジャーを使う前には、必ず熱湯で予熱しておきましょう。1分ほど温めてからお湯を捨てると、離乳食を入れた後も保温力が長持ちします。その後、しっかりと加熱した離乳食を入れ、持ち歩きは1〜2時間以内にすると安心です。
保存容器で持ち歩くと冷めてしまいますし、外出先では電子レンジもない場合が多いので、温かい離乳食をあげられるのは嬉しいですね。ちなみに、離乳食後期~完了期の子にとって、「ちょうどいい温かさ」ってどれくらいでしょうか。
ミルクと同じくらいの人肌程度が目安です。ただ、その温度帯のままスープジャーに入れて持ち歩くと細菌が繁殖しやすいので、いったん高い温度で保温し、食べさせる直前に冷ましてあげると安心です。
今回植草さんに教えていただくのは、後期と完了期にぴったりの2つのレシピです。使用するスープジャーはこちら!
真空断熱スープジャー「JEG‐200」は、200mlとコンパクトサイズ。すべてのパーツが食洗機OKで、お手入れしやすいのも魅力のひとつ。離乳期にはもちろん、幼児期になっても長く使えるスープジャーです。
教えていただくレシピはどちらも一食分。真空断熱スープジャー「JEG‐200」には7分目ほどの量となり、保温力も保てます。
スープジャーで手軽に持ち運び!外出時におすすめの手作り離乳食レシピ
【離乳後期】中華風あんかけおかゆ

離乳後期の1回分の食事の目安量を摂取できるレシピです。粒の食感がある5倍がゆと合わせることで、噛む・飲み込む練習にもなりますよ。

- 豚ひき肉 15g
- 玉ねぎ 15g
- にんじん 15g
- チンゲン菜 5g
- 片栗粉 小さじ1/4
- 水 小さじ1/2
- ごま油 小さじ1/4
- だし汁 120ml
- しょうゆ 1〜2滴
- 5倍がゆ 90g
・玉ねぎは粗みじん切りにする。
・にんじんは皮をむいて下ゆでし、粗みじん切りにする。
・チンゲン菜は粗みじん切りにする。
・片栗粉と水を合わせ、水溶き片栗粉を作っておく。

だし汁は昆布とかつおの合わせだしを使っています。消化やアレルギーの観点から、サバ節や煮干し(イワシ)などの青魚は離乳中期までは使用を控えた方が安心です。また、にんじんはみじん切りでも硬さが残りやすいので、下ゆでしてから刻みましょう。
【1】鍋にごま油を入れて中火で加熱し、豚ひき肉を入れ、ポロポロになるように炒める。
【2】玉ねぎ、にんじんを加え、しんなりするまで炒める。チンゲン菜の茎の部分があれば、一緒に加えて炒める。

【3】チンゲン菜の葉、だし汁を入れ、沸とう したらアクを取る。
【4】フタ をして、具材が柔らかくなるまで弱火で約7〜8分煮る。
【5】しょうゆを加え、サッと煮る。水溶き片栗粉を加え、とろみをつける。

【6】器に5倍がゆを盛り付け、5のあんをかける。
チンゲン菜は茎を先に炒め、後から葉を加えて調理すると、緑の色合いがよく映え、食感の違いも生まれます。風味づけにしょうゆを加えているので、赤ちゃんの食も進みやすくなりますよ。
スープジャーで手軽に持ち運び!外出時におすすめの手作り離乳食レシピ
【離乳完了期】彩り野菜のチキンポトフ

一品でお肉も野菜も摂れる、栄養バランスの良いスープレシピです。大人用も一緒に作ると、親子で同じメニューが楽しめます。

- 鶏もも肉 20g
- じゃがいも 10g
- にんじん 10g
- キャベツ 5g
- 玉ねぎ 10g
- ブロッコリー 5g
- 水 150ml
- コーン 5g
- 塩 少々
・鶏もも肉は5mm角に切る。
・じゃがいもは皮をむいて芽を取り除き、1cm角に切る。
・にんじんは皮をむいて7mm角に切る。
・キャベツは1cm四方に切る。
・玉ねぎは1cm角に切る。
・ブロッコリーは小房に分ける。

【1】鍋に鶏もも肉、じゃがいも、にんじん、キャベツ、玉ねぎ、水を入れ、中火にかける。
鶏もも肉は野菜と一緒に水から煮ましょう。素材から出る旨みで、だしを使わず仕上げます。
【2】沸とう させ、アクがあれば取り除き、フタ をして弱火で約3〜4分煮る。
【3】ブロッコリー、コーン、塩を加え、フタ をして弱火で約5分煮る。

離乳完了期にはパンも取り入れられるようになるので、ぜひポトフと合わせてみてはいかがでしょうか。食べることが楽しみになるこの時期にぴったりです。
振り返るとあっという間な離乳食ライフ
毎日離乳食を作っていると、「これ食べてくれるかな」「栄養ちゃんと足りてるかな」と心配になってしまうことも多いですよね。悩むパパやママに向けて、最後に植草さんからこうした一言をいただきました。
市販や手作り、どちらかにこだわらず、臨機応変にでOK。災害時など、市販品に慣れていないと赤ちゃんが食べられるものがなくて困ることもあります。外出時にどうすべきか悩む方も多いと思いますが、スープジャーも選択肢のひとつとして、無理のない範囲で取り入れられたらいいですね。
離乳食作りは大変・面倒というイメージもありますが、振り返るとあっという間。およそ半年ほどの期間、パパ・ママも赤ちゃんとの離乳食ライフを楽しんでもらえたら嬉しいです。

お出かけのときの「赤ちゃんのごはん、どうしよう」という小さな不安も、スープジャーがひとつあるだけでちょっと心強く感じられるかもしれません。気負わず、できるときにぜひ試してみてはいかがでしょうか。
撮影:山下コウ太
編集:Nadia
執筆:田窪 綾
調理師免許を持つフリーライター。惣菜店やレストランで8年ほど勤務経験あり。食分野を中心に、Webや雑誌で取材やインタビュー記事作成などを行っている。