サーモスWEBマガジン
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ほくほくゆで栗から栗ジャムまで。シャトルシェフで広がる栗仕事
秋になると、一度はチャレンジしてみたい憧れの手仕事が「栗仕事」。でも、下ごしらえやゆで加減などが難しそうで、ハードルの高さを感じている人も多いのではないでしょうか。今回は真空保温調理器シャトルシェフを使って手軽に作れる「ゆで栗」とアレンジレシピの「栗ジャム」を教わります。
おやつラボさん
夫婦ユニットで活動するおやつ動画クリエーター。「マスター」(夫)が菓子作りの全工程を、「ゆりぼー」(妻)がレシピ動画の編集やSNS投稿を担当。自身のYouTubeチャンネル「Oyatsu Lab. [おやつラボ]」(登録者数13万人)やInstagram(フォロワー約25万人)では、家族を幸せにするお菓子づくりをテーマに、身近な材料で作る手軽で美しい仕上がりのレシピ動画を投稿し支持を集める。企業向けレシピ開発やラジオ出演など幅広く活動中。著書に『世にも簡単なおやつのレシピ』 (宝島社)など。
Instagram:@oyatsu_lab_
Nadia:https://oceans-nadia.com/user/364420
まずはここから!栗仕事の基本知識
秋の到来を実感できる栗仕事。おいしく仕上げるための第一歩が素材選びです。
おやつラボさん、栗の選び方にポイントはありますか?
ツヤがあって、割れや黒ずみがなく、持ったときにずっしり感があるものが良いですね。できれば大きいサイズの栗の方が、切ったり取り出したりする手間が少ないのでおすすめです。買ってきたらザルやネットなどに入れ、風通しの良いところで保管します。傷みやすいので、購入したその日か翌日には調理してくださいね。

今回はゆでた後に皮を取って食べる「ゆで栗」と、ゆで栗を使ったアレンジレシピを教えていただきます。ゆでるのに使用するのはシャトルシェフ。短時間火にかけた鍋ごと保温容器に入れ、余熱で食材に火を通す調理器具です。
真空断熱構造の保温容器が熱を逃さず、高い保温効果で温度をキープ。硬い栗にもじっくり火が入り、甘みのあるほくほく食感に仕上がります。
まずは、初めての方でも簡単に取り組める「ゆで栗」の作り方から。
キホンのキ!「ゆで栗」の作り方

- 生栗 約500g
- 水 約1.5L
・栗は流水でよく洗い、水けを切る。
【1】シャトルシェフの調理鍋に水を入れ、中火で沸とうさせる。
【2】鍋に栗を入れ、フタをして中~弱火でおよそ10分ゆでる。
【3】シャトルシェフの保温容器に【2】で加熱した調理鍋を入れ、約1時間保温調理する。
一般的な鍋だと加熱している間、ずっとつきっきりになりますが、シャトルシェフは熱源を使わないのでその場を離れても安心ですね。他の作業をしたり、子どもと遊んだりできました。
シャトルシェフは火が入りすぎることもないので、栗が小さい場合でも、加熱や保温時間は変えず、レシピ通りで大丈夫です。
約1時間後、保温調理していた栗を取り出すと、湯気とともにホクホクとした甘い香りが広がりました。ふっくらとした仕上がりで、おいしそうです!
おやつラボさん、栗を切ったり、取り出すときのポイントも教えてください。

まず、保温していた栗がかなり熱くなっていますので、カットする際はヤケドをしないよう十分に注意してください。栗の皮は硬くて切りにくいので、平らな面を下にして置きましょう。
刃元に近い部分で、ゆっくりと押すように切ると安定してカットできます。
半分にカットした後、スプーンで栗の身を取り出します。ゆでたての味わいを楽しむなら、カットした状態で食卓に並べると良いですね。スプーンの根元を持ち、栗の身の亀裂から全体を回すようにすくうとうまく取り出せます。皮が削れてしまうと苦みや渋みも入ってしまうので、ギリギリをすくうように意識するといいですね。


ゆで栗をもっと楽しむ!「栗ジャム」の作り方
そのまま食べてもおいしいゆで栗ですが、ここからいろいろな料理やスイーツにも展開できます。栗仕事が初めての方でも取り組みやすいアレンジが「栗ジャム」。おやつラボさん、どうやって作るんでしょうか?
栗ジャムはゆで栗をペースト状にして砂糖と水で煮詰めた、素朴でやさしい甘さのスプレッドです。先ほどゆでて中身を取り出した栗のうち、100gを使って栗ジャムを作ります。他に用意する材料は砂糖と水だけ。どちらも栗の重さの半分なので、量を増やして作りたいときも簡単です。今回は、栗本来の味わいを生かすためにグラニュー糖を選びました。栗の量に合わせて砂糖と水を調整してくださいね。

- むき栗 100g分
- グラニュー糖 50g
- 水 50ml
【1】中身を取り出した栗を裏ごしし、鍋に移す。
【2】グラニュー糖と水を加え、栗としっかりなじむまで混ぜる。中~弱火でとろみがつくまで、混ぜながら煮詰める。
裏ごし作業は、なめらかな食感にするためのひと手間です。裏ごし器がない場合は、ザルなどでも構いません。
【3】水を入れたグラスを用意する。【2】のジャムをスプーンで少量取り、上からそっと落とす。溶けずに底までいったら煮詰め完了。


ジャムの煮詰め具合を確認する際によく使われる方法です。落としたジャムが水の中でほろほろと散り、塊のままグラスの底まで届かない場合は、まだ少しゆるめの状態です。あくまで目安のひとつなので、お好みの硬さ調整してくださいね。
【4】消毒した瓶に完成したジャムを入れ、フタをして逆さまにし、粗熱を取る。冷蔵庫で保管する。
瓶は必ず煮沸消毒をしてからジャムを入れてくださいね。
パンに塗るのはもちろん、ホイップクリームと混ぜてパンケーキやカステラのトッピングにすると簡単モンブランになります。栗の種類によっても風味が少し変わるので、慣れてきたら作り比べても楽しいですよ。
季節ならではの特別なおいしさを味わえる栗仕事。シャトルシェフを使って、気軽に秋の恵みを楽しんでみてはいかがでしょうか。
その他の栗のレシピはこちらから
撮影:山下コウ太
編集:Nadia
執筆:田窪 綾
調理師免許を持つフリーライター。惣菜店やレストランで8年ほど勤務経験あり。食分野を中心に、Webや雑誌で取材やインタビュー記事作成などを行っている。