サーモスWEBマガジン
本当に心地良くて、気持ちが良い、あなたの毎日に
ちょっぴり役立てるような暮らしのヒントをお届けします。
梅雨の家時間は手仕事にチャレンジ!旬の「新しょうが」で初夏の作り置き
雨が続き、家で過ごす日が増える梅雨の季節。そんなときは、じっくり向き合える「手仕事」に挑戦してみませんか?みずみずしくやわらかな辛味が魅力の新しょうがは、初夏から夏にかけて楽しめる旬の食材。今回は料理研究家のここえみさんに、毎日のごはんづくりにも役立つカンタン保存食の作り方を教わります。
ここえみさん
栄養士・発酵食品ソムリエ・腸活アドバイザー。産科・小児科での栄養指導経験を生かし、SNSを中心に日々役立つメニューを発信。体にやさしく、食べる時間が楽しみになるおうちごはんと、発酵調味料を取り入れた料理に定評がある。著書に『発酵食品ソムリエ・ここえみの 塩麹・しょうゆ麹で毎日のおかず』(宝島社)
Instagram:@e__miffyy
Nadia:https://oceans-nadia.com/user/657747/recipe
「新しょうが」と「しょうが」の違いって?
新しょうがは主に6月~8月頃に出回る食材。やわらかな辛味が特長ですが、普段のしょうがとはどう違うのでしょうか。ここえみさん、教えてください!
新しょうがは、収穫して間もない状態のしょうがのこと。水分が多くてみずみずしいのが特徴です。繊維がやわらかく辛味も穏やかなので、そのまま食べやすいんですよ。
普段よく使うしょうがは収穫後に貯蔵し、熟成されたもの。辛味や香りがしっかりしているので、薬味や炒め物などに使うと、料理をグッと引き締めてくれます。
新玉ねぎや新じゃがいもと同じように、収穫してすぐに出荷されたものが「新しょうが」なんですね。
そうなんです。旬のみずみずしさを楽しむ食材ですね。皮も薄いので、私はきれいに洗ってそのまま料理に使うことも多いです。ただ、水分が多い新しょうがは傷みやすいんですよね。本来なら早めに使い切るのがおすすめです。でも、保存食にしておくとおいしさを長く楽しめますし、いつもの食卓にも取り入れやすくなりますよ。今回は冷凍保存ができるレシピもお伝えします。
保存食にすることで、季節を問わず新しょうがのおいしさが楽しめますね。ではさっそく、作り方を教えていただきましょう!
刻んで混ぜるだけ。色々使える「新しょうがと大葉のさわやか万能たれ」
新しょうがと大葉のさわやかな香りが広がる、さっぱりとした万能だれです。新しょうがは加熱せずそのまま使うことで、みずみずしい風味やシャキシャキとした食感を活かしています。やさしい辛味に、大葉の清涼感と塩麹のまろやかなうま味を合わせ、後味まで軽やかに仕上げました。刻んで混ぜるだけで手軽に作れるので、暑い時期の作り置きにもぴったりです。いろいろな料理にも使えますよ。

- 新しょうが 150g
- きゅうり 1本
- 大葉 10枚
- 酒、みりん 各大さじ1
- 【A】塩麹 大さじ2と1/2(なければ塩小さじ1/2〜1で代用可)
- 【A】酢 大さじ1
- 【A】砂糖 小さじ1
- 【A】ごま油 大さじ2
【1】耐熱ボウルに酒、みりんを入れ、電子レンジ(600W)で1分加熱し、粗熱を取る。
【2】新しょうがはよく洗い、みじん切りにする。きゅうり、大葉は粗めのみじん切りにし、キッチンペーパーなどで水分を軽く拭う。
先に酒やみりんを電子レンジで加熱するのは、アルコール臭を飛ばすため。粗熱を取ってから加えることで、調味料のコクや甘みは残しつつ、素材の風味を引き立たせてくれます。新しょうがの辛味が気になる場合は、刻んでからサッと熱湯をかけてください。
【3】1に【A】を加えてよく混ぜ合わせる。

【4】3に新しょうが、きゅうり、大葉を加えて、さっくりと混ぜ合わせる。

保存する際は、清潔な保存容器を使用しましょう。気になる場合は、食品用アルコールスプレーを吹き付け、キッチンペーパーで拭き取っておくと安心です。フタの内側も忘れずに。取り分ける際も清潔な箸やスプーンを使いましょう。冷蔵庫で2〜3日を目安にお召し上がりくださいね。
じっくり煮ておいしさ凝縮。「新しょうがとあさりのうま味たっぷり佃煮」
新しょうがの穏やかな辛味とあさりのうま味が合わさる、季節を感じる佃煮です。先ほどの万能たれと異なり、こちらはサッと下ゆですることで、さわやかさを残しながらも食べやすく、あさりのコクともよくなじみます。甘辛い味わいの中に、ふわっと広がる香りが心地よく、ごはんにのせるだけでも十分な一品になりますよ。

- 新しょうが 250g
- あさり(冷凍/スチーム加熱済みのもの) 220g
- 【A】醤油 大さじ4
- 【A】酒、みりん、砂糖 各大さじ3

あさり(冷凍/スチーム加熱済みのもの)は解凍して水けをきっておく。
スチーム加熱済みの冷凍あさりを使用しています。今回は、あさりが浸かる程度の水に、3%の塩を加えた塩水で約30分浸けて解凍しました。その後、ざるに上げて水けを切っています。解凍方法は商品表示もご確認ください。
【1】新しょうがはよく洗い、千切りにする。熱湯で30秒ゆでてざるにあげ、水けを切る。あさりも水けを切っておく。

【2】鍋に【A】を入れて中火で熱し、新しょうがを加えて2〜3分ほど煮る。
【3】あさりを加えて弱めの中火で10分煮たら、中火にして汁けが少なくなるまで煮詰める。途中アクが出てきたら取り除く。
仕上げに汁けを飛ばすように煮詰めることでうま味が凝縮され、ごはんによく合う味わいになります。砂糖の量はお好みで調整してくださいね。冷蔵保存なら2~3日程度。冷凍する場合は、食べ切れる量に小分けして2週間程度を目安にしましょう。
調味料にも、ごはんのおともにも!新しょうがおかずの楽しみ方

「新しょうがと大葉のさわやか万能たれ」は、例えば豚しゃぶの上にかけるだけ。さわやかな味わいでさっぱりと食べられます。冷奴やそうめん、冷やしうどんなどの薬味にしてもいいですね。焼いた厚揚げや、蒸し鶏に合わせても◎ 暑さで食欲が落ちてしまいがちなときでも活躍してくれますよ。

「新しょうがとあさりのうま味たっぷり佃煮」は、温かいごはんにのせてシンプルに味わうのが私のおすすめです。少しアレンジするなら、混ぜごはんやおにぎりに。その他、佃煮をフライパンでサッと温め、その上に溶いた卵液を流し入れて玉子とじにするのもおいしいです!簡単なひと手間で、ちょっとしたおかずになります。
新しょうがって、旬の時期だけの特別なおいしさがありますよね。
今回のレシピも、刻んだり、混ぜたり、煮たりしている間に新しょうがのすっきりとした香りが広がって、初夏が来たことを実感できます。こんなふうに季節を楽しめるのが手仕事の魅力。手をかけすぎなくても、少し仕込んでおくだけで、毎日のごはんがちょっと楽しみになりますよ。
みずみずしい新しょうがの風味を手軽に味わえる保存食。憂うつな梅雨の時期でも、今回のレシピならちょっとした手仕事感が楽しめます。さらに、いつもの料理に添えるだけで、いつもと違ったアクセントに。スーパーで新しょうがを見かけたら、ぜひ試してみてくださいね。
撮影:山下コウ太
編集:Nadia
執筆:田窪 綾
調理師免許を持つフリーライター。惣菜店やレストランで8年ほど勤務経験あり。食分野を中心に、Webや雑誌で取材やインタビュー記事作成などを行っている。