おいしく飲んできれいに! 日常にプロテインを取り入れる“プロ活”のススメ

筋肉をつけることが目的ではなく、健康や美容のために飲み始める人が増えている「プロテイン」。日々の食事では不足しがちなタンパク質を、手軽においしく摂取できるのが人気の理由だそう。プロテインを生活に取り入れる“プロ活”を推奨する・プロテインひろこさんに「プロテインの基礎」を教えていただきます。
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プロテインひろこ
運動しないプロテイン愛好家。会社員の傍ら、健康・美容食としてのプロテインの楽しみ方を提案する。これまでに飲んだプロテインは350種類以上! 「マツコの知らない世界」や「林先生の初耳学」(ともにTBS系)などのテレビ番組のほか、雑誌やWEB メディアで注目を浴びるプロテイン女子。商品のプロデュースにも多数携わっている。
Instagram:https://www.instagram.com/protein_hiroko/
かつてはハードな筋トレをする人の相棒として、マッチョたちに愛飲されていたプロテイン。軽い筋トレやボディメイクが一般的となった近年は、マッチョ以外の消費者にもプロテインの需要が広がり、コロナ禍以降は、ダイエットを意識する人からも求められるようになったそう。
これまではアスリートやボディビルダーのためのドリンクとして認知されていたプロテインですが、2020年以降はコロナ太りを気にされる方からも選ばれるようになりました。それまでのダイエットは糖質やカロリーなどを制限する“オフの思考”が根強かったですが、今はタンパク質や乳酸菌、食物繊維などをしっかり摂取する“オンの思考”に変わったように思います。 そうした思考の変化もあり、これまでプロテインを手に取ったことがない方にも、おやつや間食の代わりとして、プロテインが好まれるようになりました。
さらに最近では、健康や美容効果を期待して、積極的に取り入れ始めている女性も多いと言います。ひろこさんがプロテインに魅せられたのも、そうした理由から。
私がプロテインにハマったのは、4年ほど前。ダイエット目的でジムに行き始めたんですが、そこで口にしたプロテインがあまりにおいしくて感動しちゃって。結局、運動が嫌いすぎてジムは続かなかったんですが(笑)、トレーナーさんに食事について相談したらタンパク質が足りてないと指摘され、そこから私のプロテイン生活=“プロ活”が始まりました。
こうして “運動しない”プロテイン愛好家としての活動がスタートした、ひろこさん。運動を諦めてプロ活を始めると、からだの変化を実感したと言います。
間食代わりにプロテインを飲み始めたら、甘いものへの欲やおやつの量が減って3カ月くらいで健康的に4kg痩せたんです。タンパク質は筋肉と代謝を落とさないために大事な栄養素なので、タンパク質不足の私のからだにはとくに必要だったみたいです。 それにタンパク質は髪やお肌、爪の材料にもなるので、美容面の効果も期待できるんですよ。私の場合は、プロテインを飲み始めてから1〜2カ月で肌トラブルが落ち着きました。

人のからだの約15〜20%を占めているというタンパク質。誰のからだにも必要な大事な栄養素だから、食事で不足するタンパク質はプロテインで摂取するのが効率的なようです。
タンパク質を構成する必須アミノ酸は体内で合成できません。そのため、タンパク質は食べもので毎日摂取する必要があるのですが、忙しい人はそれが難しいこともありますよね。食生活が乱れているような多忙な現代人こそ、プロテインドリンクやバーなどを上手に使って、タンパク質を摂取するのがおすすめです。
一般的にプロテインの種類は、牛乳を原料とする「ホエイ」と「カゼイン」、大豆を原料とする「ソイ」の3種類がメジャーです。その大きな違いは、体内への吸収スピード。ホエイが体内に吸収されるスピードが速いのに対して、ソイとカゼインはゆっくり。
どのプロテインを手にしたらいいのか迷ってしまいますが、「自分の目的やライフスタイルによって選ぶのがいいでしょう!」とひろこさん。
味のバリエーションが多くて飲みやすいのがホエイ。体内への吸収速度も速いので運動をしている人向きです。同じく動物性由来のカゼインは就寝中の筋肉の分解を防ぎたい人に選ばれることが多いですね。 一方のソイは、植物性由来でアルギニンというアミノ酸を多く含みます。脂肪を分解・燃焼する働きがあると言われているので、ダイエットや美容効果を期待する人におすすめです。

私はホエイプロテインの味が好きなのでよく飲んでいますが、運動はなかなか難しいけどダイエットしたい! という人におすすめなのは、ソイプロテインです。腹持ちが良くて食事量のコントロールがしやすいですよ。味の好みもあるので、個包装で販売しているプロテインでいろいろ試してみてもいいと思います。
筋肉の成長を促したい場合は、運動の前後30分のどちらかに飲むことが推奨されているプロテイン。運動していない人がプロテインを飲み始める場合、その量やベストタイミングはいつなのでしょうか?
例えば、成人女性は1日に50gのタンパク質の摂取が推奨されています。お肉や魚はげんこつ1個分で約20gのタンパク質が含まれているので、これを目安にまずは今の自分が摂取しているタンパク質量を把握してみましょう。朝、昼、間食、夜と小分けに摂取するのが大切です。
食事や間食を含め、自分が1日にタンパク質をどのくらい摂れているかを把握したうえで、足りてないところをプロテインで補うのがポイントのようです。
飲むタイミングはそれぞれの生活にあわせて無理なくがベストですが、運動しない人やダイエット目的の人は、間食として飲めば甘いものを食べたい欲が満たされると思います。スイーツのように味わえるチョコレートやキャラメル、抹茶、いちごといったフレーバーがたくさんあるのでぜひチェックしてみてください。 また、夕食前にプロテインを飲めば血糖値の急上昇を防げるので、食べ過ぎの防止にもなります。睡眠中の成長ホルモンの生成を促してくれるとも言われているので、寝る前に小腹が空いてしまったというタイミングに摂るのもいいですね。
ひろこさんに聞けば聞くほど飲みたくなってくるプロテインですが、もちろん過剰な摂取はNG。
タンパク質は腸内環境の乱れの原因となる悪玉菌のエサになるので、プロテインを必要以上に摂取するのはおすすめできません。プロテインを飲みながら腸内環境を整えるために私が意識しているのは、乳酸菌と食物繊維の摂取です。 乳酸菌は善玉菌を増やし腸内のバランスを整え、食物繊維は腸内環境を良好に保つ働きがあるので、ヨーグルトやキムチ、もずく、わかめをよく食べます。食事で取り入れるのが難しいときはサプリメントで摂るように心がけていますね。
近年、味のバリエーションが急増中のプロテイン。日常に取り入れるからには、よりおいしく飲む方法を知りたいところ。
おいしいプロテインを作るには、しっかりと水に溶かすことが基本です。シェイカーには、水→粉の順で入れてからシェイクしましょう。しっかりと水でプロテインを溶かすことで、なめらかな口当たりのおいしいプロテインを味わえます。

さらに、水以外のドリンクを合わせることで、よりおいしいプロテインに。
牛乳や豆乳、アーモンドミルクなどお好みのミルクで割ると、プロテイン独特の風味がやわらいで一段と飲みやすくなりますよ。カロリーが気になる方は、ミルクと水の割合を半々にしてもいいと思います。 チョコレートやキャラメル風味のプロテインをブラックコーヒーで割ると、カフェモカやキャラメルラテのような味わいになるので、朝コーヒー派の方にイチオシです。寒い日は、ホットで味わってもおいしいですよ。温め過ぎると固まってしまうので、人肌程度で召し上がってくださいね。私はシェイクした後に耐熱マグカップに移し、500〜600wのレンジで40〜60秒ほど温めています。
また、バナナや豆乳と合わせてスムージーにしたり、無脂肪ヨーグルトに混ぜて食べたりするアレンジ方法もおすすめだそう。
チョコレート風味のプロテイン、バナナ、豆乳をミキサーにかければスムージーになりますし、無脂肪ヨーグルトにプロテインを混ぜてナッツやフルーツを乗せればあっという間にスイーツが完成です。単調な味と思われがちなプロテインも、アレンジすることでいろいろな味わいが楽しめます。
プロテインをさまざまなアレンジで楽しんだ後は、使ったシェイカーをすぐ洗うこともおいしいプロテイン生活を続けるコツだとか。
プロテイン特有のニオイがシェイカーに残ることがあるので、使ったらすぐに洗うことをおすすめします。乾かす際や保管するときはフタを外すことで、シェイカーへのニオイ残りが防げますよ。
これまで試したプロテインは350種類以上、自宅に保管するプロテインは200種類以上! そんなプロ活のプロであるひろこさんに、ご自身がプロデュースする「タンパクオトメ すこやか朝バナナ味」をはじめ、コンビニやドラックストアで買えるおすすめプロテインおやつも教えてもらいましょう。
「タンパクオトメ すこやか朝バナナ味」は25種類以上の栄養・美容成分を含みながら、人工甘味料や乳化剤、保存料などの添加物は不使用のプロテインです。ひろこさんのこだわりがつまった自信作だそう。
毎日安心して飲んでいただけるプロテインです。バナナピューレを使っているので、フルーツ本来の甘みをそのまま味わっていただくのもいいですし、きなこや黒胡麻、ヨーグルト、カカオパウダーなどと合わせても、おいしくお楽しみいただけると思います!
コンビニやドラッグストアなどで気軽で手に入るプロテインおやつは、「BODY STAR(ボディスター)」(おやつカンパニー)がおすすめだとか。
BODY STARはベビースターラーメンで知られるお菓子メーカー・おやつカンパニーによる、大豆のスナック菓子。1袋で20gのタンパク質が摂れて脂質も低めなのに、おやつカンパニーならではのジャンクな味わいが表現されていて最高です。
健康にも美容にもいいこと尽くしのプロテインですが、「ほかの栄養と合わせて摂取して欲しい」とひろこさん。
栄養はチームワーク。タンパク質だけでなく、糖質、脂質、ビタミン、ミネラルなどの栄養によって、私たちのからだは作られます。プロテインをたくさん飲んでタンパク質だけ摂ればいいというわけではなく、さまざまな栄養をバランスよく摂取するのが何よりも重要です。 プロテインが流行っているから飲んで終わりというのはもったいないので、プロ活をきっかけに、自分の食生活を振り返っていただけたら。
仕事や家事と目まぐるしく過ごす日々では、栄養が偏ったり、食生活が乱れたりすることも。そんな忙しい日常こそ、プロテインの力を借りてぜひ健やかな日々を。
撮影・編集:ノオト

船橋 麻貴
ふなばし・まき
雑誌やWEB、広告などで執筆中。生涯の目標に締切厳守を掲げるものの、いろいろ遅れがちな人生。特技は暴飲暴食と思いつき旅。焼き菓子&パン1年生。
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